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オピニオン メディアビジネスの新・未来地図 その4

【ブログパワーは、どこから来てどこへ行くのか】
ブログの遠未来:逆戻りは、決してしない

2010年07月26日 須田 伸(サイバーエージェント コミュニケーションディレクター)、倉沢鉄也、今井孝之


(倉沢)最後に、「遠未来」について聞かせてください。
50年後、100年後、ブログはどうなっているのでしょう。今の形のサイバーコミュニティーというのは世界の人類共通の普遍的な傾向なのか、何かある日本の何十年スパンの歴史を背負った中のこういう動きなのか、にもよると思うのです。インターネットが革命だという思想を論じる方々からは、インターネットで人は革新したのだ、するのだ、というニュアンスが読み取れますが、その革新があるとしたらサイバーコミュニティーの先は、人はどこへ行くのだろうと素朴に反論したくなるのです。遠い未来にも、人間にブログのようなコミュニケーションツールは必要であり続けるのでしょうか。何か違うコミュニケーションの形態が出現しているのでしょうか。

(須田)これは、ほんとうにわからないですね。5年後、10年後でもわからないビジネスの現状で、50年後、100年後の姿が議論されたことは、内部ではたぶんないでしょう。ブログやSNSとしていま定義されているサービスの概念が、耐久期間50年なのか100年なのか、わからないです。
日本で新聞社が生まれてから100年以上、テレビ局が50年以上経った中で、その企業の中にいる、訓練を積んだプロフェッショナルの方々だからこそ世界に向けて情報発信できていたものが、インターネットの出現によってパソコンやケータイがあれば誰でも簡単に自分の情報を発信できるようになり、それがほかの人の共感や同意を得てコミュニティーのパワーを持ち得てきました。この、ある種革命的にすら見えるような変化の流れは、おそらくさらに前には進みますが、逆戻りしたり、完全に止まったり、50年や100年で消えてしまったり、ということはないのではないかと思います。逆にそういうことが遠い未来にあるとしたら、政治的な判断も含めて、むしろ不幸な展開なのだろうとすら思います。

(倉沢)ブログが平和の道具、紛争救済の道具としてすでに機能もしていますし、遠い未来にもそうであることを願っています。本日は長い時間ありがとうございました。

(完)

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