Project 国・自治体・企業に対する都市開発のプロジェクトアドバイザリー
インタビュー内容、役職、所属は取材当時のものです。

H.Takano
2003年 新卒入社
社会理工学研究科社会工学専攻
プリンシパル。全ての業務においてプロジェクトマネジャーとして、顧客とのリレーション構築、提案からコンサルティングの品質管理まで手掛ける。

S.Yamashita
2018年 新卒入社
工学研究科都市社会工学専攻
マネジャー。国・地方自治体に対しては、都市開発に係る重要プロジェクトの検討支援を中心に、政策立案や調査研究も含め幅広く支援を実施し、民間企業については、デベロッパーや交通事業者などに対して、都市開発を含めた戦略策定や個別プロジェクトの提案支援などを行う。

J.Oda
2022年 キャリア入社
人間文化研究科住環境学専攻
シニアコンサルタント。地方自治体に対しては、首都圏や地方都市の重要プロジェクトを中心に事業化のアドバイザリー業務を行い、民間企業については、デベロッパーに対して、新たな開発のコンセプト提案やプロジェクトの業務の支援などを行う。

K.Amada
2024年 新卒入社
創造理工学研究科建築学専攻
コンサルタント。地方自治体や民間企業の顧客に対して、都市開発事業の推進にあたっての調査業務やアドバイザリー業務などの支援を行う。
「公共」と「民間」をクロスオーバー。都市戦略グループが切り拓く、未来の都市像と実現への道筋
イントロダクション
都市の将来像を描き、その実現に向けた道筋を設計していくリサーチ・コンサルティング部門都市戦略グループ。国・自治体の都市政策や開発構想の立案から、民間企業における戦略策定支援や事業構想の具体化、実行フェーズに至るまで、都市開発の上流から実行までを一気通貫で担うチームだ。公共と民間の双方に伴走し、多様なプロジェクトを複数並行で推進する点に特徴がある。扱うテーマは、都市開発を起点に少子化・子育て、老朽化インフラ、DX、さらには宇宙分野など周辺領域へと広がっており、必要とされる視点は日々進化している。本座談会では、都市政策と開発構想の双方を俯瞰しプロジェクト全体を牽引する高野、多領域の調査研究・戦略策定に携わる山下、戦略から事業性検証までを担う小田、そして若手ながら大規模開発から宇宙分野まで幅広く実務を支える天田の4名が登場。各人がどのような視座で課題と向き合い、どのような役割分担で都市の未来を形づくっているのか。その実践とリアリティを紐解いていく。
領域
都市という多面体を捉え、実現可能な方向性を描く上流支援

H.Takano
都市戦略グループは、都市の未来を上流から構想し、政策と事業の両面から実現までの道筋を描くことをミッションとしています。国や自治体に対しては、都市の将来像や導入すべき機能の検討といった政策レベルの検討から、公募条件の設計や評価項目の整理、事業者選定、モニタリングまで、都市づくりの事業化段階の検討を一貫して支援します。都市政策、制度、事業性、社会潮流といった複数の論点を統合しながら、都市をどう変えていくべきかを言語化する点に、このグループの存在意義があります。また、公共と民間の両方の領域に関わる点も特徴です。公共側では政策目的を踏まえた方向性を整理し、民間側では事業として成立させるための条件や構想を検討する。双方の視点を横断しながら都市を捉えることで、より現実的かつ持続可能なまちづくりの選択肢をつくることができます。こうした上流の論点を広く扱うことができるのは、日本総研ならではの強みだと感じています。

S.Yamashita
都市に関わるテーマは、個別の政策だけでは把握しきれないほど広く多層的です。少子化・子育て、インフラ老朽化、交通、住環境、データ利活用など、これらはすべて相互に影響し合っています。そのため、特定のテーマを深掘りするだけではなく、都市という構造全体の中で各論点がどう関係するのかを捉えていくことが不可欠です。都市開発の初期段階に関わるプロジェクトでは、まさにこうした構造全体を見る視点が求められます。

H.Takano
いま山下さんが挙げてくれたようなテーマを、一つの都市の中でどう組み合わせるかを考えることが、私たちのプロジェクトの土台になっていると言えますね。

J.Oda
そうですよね。それと、答えが決まっていない状況からスタートするものが多い点も特徴です。前例の少ないテーマや、新たな制度・用途を検討する案件では、複数の可能性を比較しながら都市としての方向性を組み立てていく必要があります。明確な正解がないからこそ、論点を整理し、成立し得る選択肢を整えていくプロセスが重要になります。

K.Amada
大規模な都市開発や都市政策の初期段階に関わることが多い分、検討の粒度が非常に細かく、かつ広範囲に及ぶ点も都市戦略グループの特徴ですよね。調査、制度、地域性、社会潮流など、多数の前提条件が入り組んでいるため、それらを一つ一つ丁寧に整理しながら議論を積み上げていく必要があるなと感じています。

H.Takano
都市づくりは、費用もステークホルダーも膨大です。まさにビッグプロジェクトの最初の段階を支える役割として、慎重さと創造性の両方が求められる役割であり、その緊張感こそがこの仕事の奥深さを形づくっていると感じます。
役割
都市開発、政策研究、事業性検証、DX、宇宙分野まで。4人が語る専門性と役割

H.Takano
都市戦略グループでは、メンバーがそれぞれ異なる専門領域を持ちながら、公共・民間双方のプロジェクトに取り組んでいます。私自身は、都市開発や都市政策のプロジェクト全体を俯瞰しながら、プロジェクトマネジャーとして重要案件の進行を統括する役割が多いです。自治体からの政策検討支援もあれば、民間事業者の事業化サポートもある。官民の視点を架橋しながらプロジェクトを運営することが求められます。

S.Yamashita
私は、国や地方自治体に対して、都市開発に関わる重要プロジェクトの検討支援を中心に政策立案や調査研究まで幅広く携わっています。都市を取り巻く仕組みや社会状況を整理しながら、将来の都市像や導入すべき機能の方向性を検討したり、プロジェクトの可能性を評価したりする役割が多いです。また、民間企業、特にデベロッパーや交通事業者に対しては、都市開発を含む戦略策定や個別プロジェクトの提案支援を行っています。行政の制度や政策意図を踏まえながら民間としてどのような開発戦略が取り得るのかを整理し、提案内容の方向性を一緒に組み立てていく仕事です。加えて、少子化やこども・子育て、インフラ老朽化といった、今の日本が直面している最重要テーマについても、都市開発の視点から国や自治体の調査研究に注力しています。都市構造の変化や人口動態を踏まえて「都市としてどのように対応すべきか」を整理することが求められるため、都市政策・社会政策・インフラ政策が重層的に絡み合う領域だと感じています。

J.Oda
私は、地方自治体の重要事業や地方都市の大規模プロジェクトに対して、事業化のアドバイザリー業務を行うことが多いです。例えば、政策目的や都市の将来像を踏まえながら方向性の整理や、事業者との調整方針を助言する役割を担っています。また、デベロッパーなどの民間企業に対しては、新規開発のコンセプト提案や企画提案の支援が主な業務です。自治体向けの事業化支援と、民間向けのコンセプト検討はアプローチが異なるようでいて、実際には都市の将来像をどう描くかという考え方は共通しています。公共側の目線で政策目的を理解しながら、民間側の視点で事業性を評価していく。その両方を行き来しながら最適な方向性を組み立てていくところが、この仕事の醍醐味だと感じています。

K.Amada
入社して2年目ですが、すでに調査設計から調査の実施、資料作成・資料説明までの一連の業務に携わり、窓口として顧客との調整なども担当しています。例えば、ある自治体の案件におけるヒアリング調査にあたっては、質問内容の検討から結果のとりまとめ、ヒアリング対象となる事業者との日程等の調整までを一貫して担当しました。また、都市開発に関する案件の他に、宇宙分野のプロジェクトにも参加しています。気象衛星「ひまわり」や準天頂衛星(日本版GPS)に関する案件等を通じて、日本の宇宙インフラに関する国の取組を支援しています。都市開発とは領域が異なりますが、構造を読み解きながら論点を整理する姿勢は共通して求められると感じています。

H.Takano
扱うテーマが多様な分、個々の専門性を持ち寄りながら総合的に都市を捉える姿勢が重要になります。異なる領域にまたがる案件でも、互いの知見が自然と補完し合えるのは、このチームの強みだと思います。
実例
公共施設と民間開発を一体で捉え、都市の価値を再構築する視点から支える

H.Takano
私たち都市戦略グループが携わってきたプロジェクトの中でも象徴的なのが、都市において公共施設と民間開発を一体として整備するタイプの都市開発プロジェクトです。こうしたプロジェクトでは、公共空間としての価値と、民間事業としての収益性という、本来は異なるロジックが同時に動きます。例えば、公園は公共性が極めて高い領域ですが、収益を生み出す商業施設との連携によって都市の持続性が高まる側面もあります。その間にあるギャップを整理し、公共と民間がそれぞれ無理なく担える役割を構造化することが、私たちの支援の中心になります。

S.Yamashita
公園と商業を組み合わせた再整備では、まず公共側が確保すべき機能と、民間側が担うことで力を発揮する機能を丁寧に分解していく必要があります。例えば、公園として求められる滞留空間や地域のコミュニティを支える機能をどこまで公共側が担うのか。また、民間の投資判断を踏まえた商業機能はどの規模・用途であれば成立し得るるのか。この二つを調整しながら、制度・財源・地域ニーズの要素を統合して計画の全体像を整理します。単に「公園×商業」という組み合わせではなく、都市の中でどのような役割を果たすべき空間なのか、持続可能性の観点からどんな配置が望ましいのか、といった総合的な視点が必要になります。都市構造を読み解きながら、公共と民間の連携による「都市の更新」を設計していく役割であり、難しくもありますがとてもやりがいがありますね。

J.Oda
事業化の観点から見ると、公共施設と商業施設を融合させる案件は特に上流支援の重要性が問われます。公共側の政策目的や都市の将来像を踏まえつつ、民間事業者がどのような投資判断を下し得るのか、どの程度の事業規模であれば成立し得るのか。その現実的なラインを丁寧に探っていかなければなりません。具体的には、用途構成や賃料水準、建設費の見通しを整理し、複数のシナリオを比較しながら行政と民間の双方が納得できる条件を整えていきます。 「公園を起点に人の流れを生む」ものもあれば、レジャーと公園の機能を組み合わせて滞在価値を高めるタイプもあります。それぞれ計画の性質が異なるため、都市が持つポテンシャルや政策の目的を踏まえた「成立のロジック」を組み立てていく必要があります。

K.Amada
私はまだそうしたプロジェクトに携わった経験はありませんが、現在従事しているまちづくりのプロジェクトも「都市を支える仕組みをどう設計するか」という点では共通する部分が多いです。調査では、全国の自治体や管理主体の事例を収集し、それぞれが置かれた状況に応じてどのような運営スキームをとっているのかを整理していきました。前提となる制度、住民構成、財源、歴史的経緯が都市によって大きく異なるため、同じテーマでも「成立の条件」を見極める必要があると学んでいるところです。皆さんの話を聞いて、都市開発とは領域が異なるものの、「複雑な要素を分解し、構造を見える形にする」という姿勢は共通しているのだなと再認識しました。

H.Takano
ここにいる4人が同じプロジェクトを担当したことはありません。それでも議論になると自然と共通の言語が生まれるのは、公共と民間の視点を行来しながら都市の構造を捉えるという仕事の性質が、メンバーの思考に共通項をつくっているからだと思います。公園と商業の再整備のように、多様なステークホルダーが関わる複雑なプロジェクトでも、上流段階から構造を整理し、方向性を描くことで都市の価値を再編していく。そこに日本総研の強みがあると感じています。
環境
専門性を前提に議論が成立するチーム。役割と信頼に基づく協働のあり方

H.Takano
都市戦略グループでは、扱うテーマや論点が多岐にわたるため、チームとしての協働のあり方が重要になります。都市政策、事業性、空間、制度、社会課題など、専門領域はそれぞれ異なりますが、議論においては立場や年次よりも、論点そのものが重視されます。各自が専門的な視点を持ち寄りながら、前提条件や構造を整理し、より妥当性の高い判断につなげていく。その積み重ねによって、プロジェクト全体の質を高めていると感じています。

S.Yamashita
議論の場では、専門領域の違いがそのまま役割分担につながっています。政策や制度の観点から整理した内容に対して、事業性や民間側の視点が加わり、さらに別の専門から補足が入る。どれか一つの考え方を正解とするのではなく、複数の視点を前提に論点を組み立てていく点がこのチームの特徴だと思います。若手であっても、論理的な整理や仮説があれば、議論の一部として自然に扱われます。

K.Amada
入社年次にかかわらず議論に参加できる点は、このチームの特徴だと感じています。発言する際には理解や準備がシビアに求められますが、考えを整理して提示すればきちんと受け止めてもらえる環境があります。仮説を出し、それに対して修正や補足が入りながら議論が進んでいくプロセスを通じて、業務理解や思考の精度が高まっていると感じます。

J.Oda
私たちの領域は、複数の可能性を比較しながら関係者が合意できる着地点を組み立てていく議論が不可欠になります。都市の理想像と事業性のバランスをどうとるかは簡単ではありませんが、その判断を支える役割を担っていると感じています。

H.Takano
都市開発や政策支援は、関係者も多く、判断の積み重ねが求められる長期的なプロジェクトです。だからこそ、政策、事業性、調査といった異なる専門性が前提として共有され、それぞれの視点から検討を重ねられるチームであることが重要になります。個々の判断を積み上げながら、最終的にプロジェクト全体として妥当な方向性を導いていく。そのための議論が安定して成立していること自体が、このチームの環境を支えているのだと思います。
未来
都市課題を捉え、政策・事業・技術をつなぎ、未来の都市像を描く人へ

H.Takano
都市をめぐる課題は、この数年で想像以上に複雑化しています。人口動態、公共空間のあり方、エネルギー、モビリティ、DX、そして都市のレジリエンス。どれか一つを解けば良い時代ではなく、相互に絡み合う変動にどう向き合うかが問われています。だからこそ、私たち都市戦略グループの役割はますます重要になると感じています。単に制度や事業の「いま」を整理するのではなく、「次の10年で都市がどう変わるか」を読み込み、そこから逆算してプロジェクトを組み立てる。そんな姿勢が欠かせません。

S.Yamashita
未来の都市を考えるうえでは、社会基盤が直面しているさまざまな課題も避けて通れません。これらは「都市の質」に直結するテーマで、国全体としても重点政策になっています。この仕事を遂行するためには、こうした課題を「都市」という構造の中で解きほぐし、実装可能な方向性に落とし込む視点が不可欠です。抽象的な理念で終わらせず、具体的にどんな変化が起きるのか語れる人が求められていると思います。

J.Oda
民間側から見ても、都市開発の役割は大きく変わりつつあります。公園・商業・オフィスなど単体での整備ではなく、複数の機能を組み合わせて「都市としての体験価値」をつくる方向へシフトしています。さらに、データ利活用の重要性も高まっています。衛星やWi-Fiの接続情報などから取得される人流データや、クレジットカードの決済データを組み合わせることで、都市空間の使われ方や潜在課題を客観的に把握できるようになりました。こうした公共性・事業性・技術を架橋する視点は、今後必ず必要になるはずです。

K.Amada
私は今、国内でも注目度の高い東京都心部の都市開発プロジェクトに携わっています。こうした大規模で影響力の大きい仕事に若手のうちから関われていることは、本当にありがたいことだと感じています。実は、この案件には以前から強い関心があり、自ら希望してアサインをお願いしました。日本総研には、基本的に「手を挙げれば挑戦できる」という文化があります。自分が情熱を傾けたい領域を明確に持っている方にとっては最高のフィールドだと思いますね。

H.Takano
天田の話にもあったように、都市戦略の分野では不確実性の高い状況の中で、複数の選択肢を検討しその時点で最も妥当だと考えられる判断を積み重ねていく必要があります。そのためには、都市課題を具体的に捉える力、抽象度の高い議論を実装レベルまで落とし込む論理性、そして長期的な案件に向き合いながら学び続ける姿勢が欠かせません。自ら考え、判断のプロセスに主体的に関わろうとする人にとって、この分野は継続的に視座を高めていける環境だと考えています。
グループ共通化プロジェクト
#ITソリューション
#プロジェクト事例
#システム開発
「Olive」システム開発プロジェクト
#ITソリューション
#プロジェクト事例
#システム開発
サーキュラーエコノミープロジェクト
#インキュベーション
#プロジェクト事例
「脱炭素社会への『公正な移行』に向けた企業の役割」
#リサーチ
#プロジェクト事例
#ITソリューション
#プロジェクト事例
#システム運用
都市開発のプロジェクトアドバイザリー
#コンサルティング
#プロジェクト事例
#ITソリューション
#プロジェクト事例
#システム開発