Cross Talk 人材育成クロストーク
インタビュー内容、役職、所属は取材当時のものです。

R.Kimizuka
次長
入社後、SMBC勘定系システム開発に携わった後、同部署に配属される新人の育成から、銀行系システム全般の人材育成・開発支援業務に携わり、現在はHRマネジメント部内の人材育成チームにて事業目標に合わせた、人材育成全体を統括する。

R.Fujino
入社後、SMBC勘定系システムや決済系システムの開発に携わった後、企画部署やSMBCへの出向を経験し、現在は人材育成・組織開発施策の企画・推進の他、社内の風土変革にも取り組む。
ひとりひとりの「こうなりたい」を支援するために―
多様なキャリアを実現し、成長し続けられる環境をつくっています。
イントロダクション
SMBCグループをITで牽引する「テックカンパニー」を掲げる日本総研では、2021年より社員のキャリアフレームを刷新し、研修育成体系の改革を進めています。不確実性の高い時代において、企業として社員のキャリア形成をどのように支えていくのか。HRマネジメント部・人材育成チームの社員に話を聞きました。
日本総研の人材育成コンセプトは、「自分のキャリアは自分で創る」
2021年より、日本総研の人材育成体系が大きく変わりました。
その背景について教えてください。

R.Fujino
一言でいえば、不確実性が高い今の環境下で、人材育成においても変化に柔軟に対応できる環境を整えるためです。それまでの当社の人材育成は、階層別研修など年次ごとに一律に実施する研修が核となっており、実務に関連する育成プログラムは現場で個々に企画し、実施していました。2019年から徐々に方針転換を図り、現在は社員の年齢や経験、配属を問わずに自主的に学び続けられる多様な育成プログラムをITソリューション共通で提供する体制に切り替わりました。

R.Kimizuka
ここ数年、当社で働く社員のバックグラウンドの多様化が進んでいます。新卒採用だけでなく、キャリア入社者や外国籍社員が多く活躍しており、培った経験やスキルは個々人によって異なります。そうした環境下では、これまでのように一律で社員を育成するという考え方や仕組みはフィットしません。今後は社員自身がそれぞれ「自分がどうありたいか」を考え、それに沿って自らの学びを選択していくことが重要です。
自主的に学べる環境づくりというのが大きなポイントですね。

R.Fujino
はい。当社では『社員一人ひとりが専門性を持ったプロフェッショナルであるべき』という指針を掲げています。われわれ人材育成チームでは、社員が自身の専門性を追求するためにいつでも自由に学べる環境を整備するとともに、「自分のキャリアは自分で創る」という意識の醸成にも注力しています。
社員が自身のキャリアをデザインするために、どのような取り組みや制度があるのですか。

R.Kimizuka
自身の中長期の展望を記載し「キャリアシート」や、スキルアップを計画する「能力開発シート」といったものも用意しています。これらのシートを活用し、自身の目指すキャリアを見える化し、スキルアップの計画を立てる仕組みを作っています。また社員の自律的なキャリア開発を支援するために上司との定期的な「1on1ミーティング」や、HRマネジメント部との「キャリア開発面談」といった取り組みを行っており、社員のキャリア形成には力を入れています。
- SMBCグループ内や外部のコンテンツ展開を拡大し、学びの充実化
- 教育SaaSの活用
| Udemy |
現役のエンジニア、ビジネスパーソン、大学講師など各界の実務家が講師の動画コンテンツの視聴。 実務直結型で、最先端情報のコンテンツが豊富。 |
|---|---|
| Flier |
ビジネスパーソンが読むべき本を厳選し、10分で読める要約形式で提供。 スキマ時間で、ビジネスに役立つ知識・教養を身につけることができる。 |
| グロービス学び放題 |
MBAで培われた質の高い学習コンテンツを、経験豊富な実務家スピーカーが解説。 |
|
SMBC Group eCampus |
2019年に開設されたSMBCグループ共通の人材育成プラットフォーム。 |

R.Fujino
技術スキル向上に関する研修プログラムは、社内研修の他、外部のオンデマンド型教育サービスや、受講したい外部研修を申請して認められれば会社負担で受講できる制度もあり、多くの社員がこうした制度を活用しています。IT技術は日進月歩で進化するので、研修コンテンツは自社開発にこだわるのではなく、最新のスキルを誰でも学べる環境で用意する、という点を重要視しています。また、育成面以外でも、当社は育児・介護との両立支援を始め、社員のキャリア形成を支援する制度が整っていると思いますね。
専門性の追求を推し進める新・キャリアフレーム
2021年より、キャリアフレームが変更されました。
キャリアフレームを変更された理由と目的について教えてください。

R.Kimizuka
当社における「キャリアフレーム」とは、会社として社員に求めたい「専門性」を見える化したものです。今回、社内でどのような専門性を追求できるのかを分かりやすくすることを目的に、2021年からそれまで3つだったキャリアフレームを細分化し、現在は10個のキャリアフレームがあります。

R.Fujino
新しいキャリアフレームでは、従来の「アプリケーションエンジニア」「テクニカルエンジニア」「プロジェクトマネージャー」に加え、「ITアーキテクト」「ビジネスアナリスト」「DXプロデューサー」など専門性に特化したフレームを新設しました。

R.Kimizuka
新キャリアフレームによって今の仕事でどのようなスキルが求められているのか、現時点での自分のスキルレベルはどうか、今後スキルアップしていくには何が必要かなどといったことを各職場や社員個人で自律的に意識できるようにしました。
| 分類 |
キャリアフレーム |
|---|---|
| ソリューション系 |
アプリケーションエンジニア |
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テクニカルエンジニア |
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プロジェクトマネージャー |
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ITアーキテクト |
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データサイエンティスト |
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| 戦略・企画系 |
ITストラテジスト |
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ビジネスアナリスト |
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| DX系 |
DXプロデューサー |
| 先端技術系 |
先端技術エンジニア |
| セキュリティ系 |
セキュリティエンジニア |
キャリアフレームの変更による、現場社員の反応はどのようなものがありますか。

R.Kimizuka
キャリアフレームごとに求められる技術的な要件とそのレベルを定義する「スキルディクショナリ」は、現場での活用が広がっています。実際に、現場から「このキャリアフレームを対象とした育成プログラムを検討してほしい」といった具体的な依頼を受けることが増えました。

R.Fujino
私自身は、個人の志向としてさまざまな専門領域に目を向ける社員が増えてきたのではないかと感じています。これまでは「ものづくり」に近い領域に興味関心があっても、経験を積むに連れてプロジェクトマネージャーを目指す、というケースが多くありましたが、今は「データサイエンティスト」や「セキュリティエンジニア」といった専門性の高いキャリアを明確に目指す社員も増えてきました。今後はさらに個人が意識的に自分の専門性を生かしたキャリアを切り開き、成長していくようになると思います。

R.Kimizuka
われわれの役割は、社員一人ひとりが自分のキャリアを切り開き、よりよい選択ができるようサポートすることにあります。キャリアフレームの整理や研修機会の提供などにより、当初の目的が社内に徐々に浸透してきていることを感じています。
全員が将来エンジニアとして活躍するためのベースを築く、新入社員研修
新入社員研修におけるITスキル向上の取り組みについてお聞かせください。

R.Kimizuka
新入社員のITスキル向上は、新入社員研修の中でも当社が最も注力している育成テーマの一つです。当社では、まったくIT知識のない状態から無理なく学べる研修プログラムを策定し、入社から2~3カ月の間で、開発のベースとなる知識やスキルを身に付けていただきます。
プログラミング未経験者や文系社員に対するフォローはありますか。

R.Kimizuka
入社時点で学生時代にプログラミングを学んだ経験がある社員とそうではない社員とで知識に差があることは確かですが、研修中のチームビルディングを工夫したり、個々人の経験に併せてきめ細かくフォローしたり、未経験者をサポートしています。また、新入社員全体に共通で実施する研修だけでなく、配属先でも担当するシステムに応じた個別研修を行っています。十分に学ぶ機会がありますので、安心して取り組んでほしいですね。

R.Fujino
プログラミング未経験者が多い文系出身者が入社前から自ら学び、成長できる環境も整備しています。希望する内定者には情報処理試験の対策講座を用意したり、社員との交流イベントを行ったりしているので、こうした機会を通じて入社前から情報収集できます。また当社の新入社員研修は、技術力だけでなくSMBCグループの方針や事業の理解、ロジカルシンキングなどビジネス力の向上にも非常に力を入れています。エンジニアである前に、一人のビジネスパーソンとして成長していただきたいと願っています。
目の前の経験を楽しみ、
変化をオープンに受け止めることがキャリアにつながる
最後に、新卒社員に求めるマインドについてお聞かせください。

R.Kimizuka
入社前に考えていた「自分のなりたい姿」を常に持ちつつ、入社後も「自分がどうなりたいか」を考え続けてほしいと思います。変化の激しい世の中なので、入社前には見えていなかった世界が見えてくることも多く、過去の考えに凝り固まりすぎない、という姿勢も大切です。

R.Fujino
私もまさにそう思います。「AIが人間の仕事を奪う」と言われますが、一方で「AI活用で生まれる仕事」もあります。SMBCグループも金融にこだわらず多様な事業を展開しはじめています。変化を楽しみながら目の前の仕事に取り組むうちに、思いも掛けないキャリアにつながっていくこともあるかもしれません。ぜひオープンな気持ちで、好奇心を持って働き続けてもらいたいと思います。