『ケア』×未来洞察|Deep Care Lab
近年、ケアという概念が注目されています。社会技術研究開発センター(RISTEX)では、2025年4月より、「ケアが根付く社会システム」を新規研究開発領域として設定しました(※1)。「他者や環境を気にかけ、それを大切にしたり配慮したりする「ケア」という営み」の不足を課題と認識し、ケアを生み出すための研究開発を推進しています。
日本総研では、「自然も先人も未来世代も互いにケアしあう社会へ向け、システムと文化の変容を促すリサーチスタジオ」であるDeep Care Labとともに、ケアをコアコンセプトとした企業向けソリューションについて議論を重ね、下記のソリューション開発に至りました。
ケアの再配分をキーワードに、「厄介な問題」と向き合い、オルタナティブな事業の種を育てる
近年、社会課題や環境問題は、「厄介な問題」と呼ばれています。いわく、複雑に要素が絡み合っているがゆえに、何が問題なのかが分からない、唯一解が存在しないことを指した言葉であり、従来のエンジニアリング的な問題解決アプローチでは、解決は難しいと言われています。そのような厄介な問題と化した社会問題・環境問題との向き合い方として、それらの問題に直接関わり合う人たちだけでなく、より幅広いステークホルダーが、少しずつ、その問題を気にかけるようになれば、言い換えれば「その問題に対する“ケア”を社会に再配分すること」ができれば、問題の糸がほぐれるのではないでしょうか。そのような考え方に基づき、企業が厄介な問題と向き合い直すためのアプローチとして、3つのステップからなるプログラムを開発しました。
通常、特に大企業にとっては、既に構築した事業・業務プロセスを、大幅に転換することは容易ではありません。一方、社会との乖離を放置していては、身軽な新興勢力に足をすくわれかねません。そう考えた時、ケアを起点とした厄介な問題への取り組みを、自社の既存事業とは距離を置いたオルタナティブとして位置付けることで、①社会からの要請に応えるとともに、②将来に備えたオルタナティブな事業の種として位置付けることができる、と考えます。
(※1):「ケアが根づく社会システム」研究開発領域について
- RISTEX 社会技術研究開発センター
