Ichigaya Innovation Days 2025 参加型の未来

武蔵野美術大学ソーシャルクリエイティブ研究所(以下、RCSC)と、日本総研は、共同研究および実践の成果を発表する祭典「Ichigaya Innovation Days 2025 ~参加型の未来~」を、2025年11月28日(金)・29日(土)の2日間、武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスにて開催しました。本イベントは、市ヶ谷キャンパスの2階・5階・6階の3フロアを中心に実施しました。
- 2階:RCSCと日本総研による共同研究の成果、およびRCSC単独の研究成果を展示
- 5階:「参加型の未来」をテーマに、多様なゲストを招いたトークセッションを実施
- 6階:通常は日本総研のオフィスとして使用されている空間であるが、本イベント期間中は全面的に公開し、「耳をすませ、今と未来のあいだを歩もう。」というサブテーマのもと、「参加型の未来」の視点に基づいた取り組みと、それに携わる研究員を紹介する展示
※ 以下、主に6階で行われた内容を紹介します。
企画展示
耳をすませ、今と未来のあいだを歩もう。私たちは「”次世代起点でありたい未来をつくる。傾聴と対話で、多様な個をつなぎ、共にあらたな価値をつむいでいく。”」をパーパスとし、20以上のテーマで社会的価値の創出を通じて経済的価値へとつなげていく活動に取り組んでいます。
どの活動も、コンセプトを掲げるだけでなく、様々な人びととともに当事者の視点で課題解決と価値創出に挑む姿勢を重視しています。
しかし、未来に飛び込むのは誰しも勇気や覚悟が必要であり、はじめの一歩がなかなか踏み出せないものです。 今回の企画展示では、私たちがテーマに挑み続けてきたからこそ見えた真に解決すべき課題とそれを克服するアプローチを4つの大テーマに沿ってお示ししました。失敗例を含め、きれいごとだけではない、当事者の視点でともに創ろうとするからこそ見えるリアリティをぜひ感じてください。
そして、ありたい未来の姿に「やっぱりそうだよな」と共感くださる方は、ぜひご一緒に未来を創りましょう。社会的価値の創出と経営や事業との両立に頭を悩ませている方も、「日本総研となら、ちょっとのりだせるかも」そんな風に思っていただき、“あなた”の取り組みのヒントになれば幸いです。
ビジュアル・展示設計担当者による解説はこちら
大テーマ1 自分の心の声と向き合う世界
人生のあらゆる場面、例えば進路選択や身じまいなどで、誰もが自分に関わることを主体的に決め、希望を持てる社会を実現したい。しかし、人が減り社会の形が大きく変わっていくなかで、これまでとは違うやり方への戸惑い、「きっとそんなニーズはないだろう」という思い違い、一人ひとりが「自分はどうしたいか」を自覚しにくい環境が、目指す姿の実現を阻んでいます。
そこで私たちはまず、子どもや高齢者などが自分のニーズを見つける、気づく機会を創り、見えてきたニーズを企業や行政などの方々と共有し、思い込みを取り払いながら新たな仕組みやプログラムを創り上げていく活動を行っています。
| プログラム名 | 概要 | 展示パネル |
|---|---|---|
| 子ども社会体験科 しくみ~な® | 学童期の子どもたちに、社会のしくみの学びを通じ「生きる力」を身につけるきっかけを提供する、独自カリキュラムのご紹介 | リンク |
| Futures Literacy | 中高生の進路選択をテーマに、子どもたちの未来と意思決定をデザインする活動のご紹介 | リンク |
| SOLO Lab | おひとりさまの高齢期~死後のプロセスにおける繋がりの構築活動のご紹介 | リンク |
| Narrative Speaking | 高齢者の意向や悩みを引きだす対話AIサービスの取り組みのご紹介 | リンク |
大テーマ2 聞こえづらい声もすくい上げる世界
すべての人の尊厳と人権が守られるだけでなく、その声をもとに事業や制度のイノベーションを起こし、持続可能で成熟した社会を実現したい。しかし、これまでに作り上げられた消費・流通のしくみ、働き方の構造、地方と国の関係性を形づくる制度や慣習、そして何より「そんな声を拾っても経済的に意味がない」というあきらめや打算が、目指す姿の実現を阻んでいます。
そこで私たちはまず、聞こえづらい声をすくい上げつつ持続可能な新たな事業にもつながるしくみを小さく創り、ともにチャレンジに参加する方々と検証し、その結果をもとに緩やかでありながらさらに大きなしくみへと成長させる活動を行っています。
| プログラム名 | 概要 | 展示パネル |
|---|---|---|
| 子どもコミッションイニシアティブ | 学子どもの声を聴くことによる、企業経営へのインパクト、デジタル社会や地域との連携を考える活動のご紹介 | リンク |
| グリーン・マーケティング・ラボ(GML) | 自治体・企業と共に、“楽しく”生活者の行動変容を促す活動をご紹介 | リンク |
| ReCIDA | 過疎地域の声を聴き、その豊かな自然から得た再生可能エネルギーを、地域交通のEV電池を通じて活用するモデルのご紹介 | リンク |
| ニューロダイバーシティ | デジタル領域において発達障害がある人の特性を強みとして生かす活動のご紹介 | リンク |
| 生涯キャリア | 定年延長時代にキャリア・プラトーに直面したミドル・シニアの経験資本と成長意欲を活かす仕組みづくりをご紹介 | リンク |
大テーマ3 自然の声を想像し、社会に反映する未来
急速な人口減少が進むなか、日本がもつ自然資本の豊かさを捉え直し、まだ掘り起こされていない経済的だけでない多面的な価値を分かち合える社会を実現したい。しかし、成長過程を前提に作り上げられてきた分業が、担い手が減少する現状に合わなくなっているひずみ、あるいは長らく続いた分業によって形づくられた過度な役割分担や権利の意識、「こうあらねばならない」という思い込みが、変革を阻んでいます。
そこで私たちはまず、目指すべきインフラや制度の構造を提言し、共有のビジョンを持って変革に挑戦しようとする企業や行政などの方々とともに自然資本のもつ多面的な価値を顕在化させるのに最適な方法を検証し、さまざまな方々との対話を重ねて段階的に市場や制度を形づくっていく活動を行っています。
| プログラム名 | 概要 | 展示パネル |
|---|---|---|
| サステナブルスマート農業 | AIエージェント等の最新技術の活用により農業者の栽培業務や経営管理業務を支援する“V-farmersモデル”のご紹介 | リンク |
| BACE | EVおよび車載電池の循環利用によるサーキュラーエコノミー市場の創出に向けた活動のご紹介 | リンク |
| カーボンサイクルイノベーション | 農林水産業地におけるバイオマス由来CO2を資源とした地域循環産業モデルの構築への経緯・方針をご紹介 | リンク |
| 流域DX | 流域全体の総合管理による高度な治水・利水の実現を目指す当社主宰の研究会活動のご紹介 | リンク |
大テーマ4 挑戦と意思決定の裏側
いまや、多くの企業が経済的価値だけではない社会的価値も同時に生み出し、持続可能な事業やしくみを次々に創出する社会を実現したいと考え、インキュベーションに取り組んでいます。しかし、研究開発や新事業開発を進めるうえで、組織内外の合意形成や資金提供者の賛同の獲得に多くの壁が存在するものです。
本大テーマでは、私たちが社会的価値と経済的価値の両立のために実践している「インキュベーションモデル」をご紹介するとともに、私たち自身がさまざまな立場の方々との対話で大切にしている工夫やその経験談をご紹介します。
| プログラム名 | 概要 | 展示パネル |
|---|---|---|
| B CorpTM ムーブメント促進 | 利益と公益を両立する「良い会社」の国際的な企業認証制度であるB Corp™の国内ムーブメントの促進や教育活動に関するご紹介 | リンク |
| 戦略的フィランソロピー | 寄付の輪を広げ、多様化・複雑化する社会課題に対しコレクティブな動きを加速させる活動のご紹介 | リンク |
年表
各プログラムの歩みを年表として取りまとめました。
(詳細はダウンロードしてご覧ください)
セミナー・ワークショップ
| 28日(金) | 13:00~14:00 社会的価値・社会課題起点で新しい市場を切り拓く未来(YouTube) 14:15~15:15 企業が取り組む共創的社会課題解決(YouTube) 15:30~16:30 自治体との公民連携の最前線、現場で日々苦労している研究員の声から考える(YouTube) |
| 29日(土) | 10:00~11:20 事業を作ったシンクタンカーが伝えたい 社会課題起点のビジネス・新規事業のつくりかた 11:30~12:50 学校における共創の光と影 ー伴走・共創とその先ー 13:00~14:20 ロジックモデル作成を通したインパクトの可視化 14:30~15:50 有能性を問う ― 社会が見落としてきた力をどう活かすか ※29日分はYouTubeでの配信はありません |
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