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リサーチ・アイ No.2025-149

中東危機の長期化がもたらすアジア経済の下押しリスク ― 原油価格120ドル定着ならアジアの実質GDPを▲1.5%下押し、通貨安や供給停滞への懸念も ―

2026年03月10日 細井友洋室元翔太


3月9日、米国・イランの軍事衝突が長期化するとの懸念を背景に、WTI原油価格は一時119ドル/バレルに上昇。これは、紛争発生前の本年1~2月の平均値(62ドル)に比べて約2倍の水準。その後、米国トランプ大統領が紛争の収束時期に言及したことで80ドル台に低下したものの、情勢は予断を許さず、再び上昇するリスクは残存。

化石燃料の価格上昇は、アジア経済を下押し。石油・ガス純輸入国が大半を占めるアジアでは、原油価格とそれに連動するガス価格の上昇により交易損失が発生。これが実質総所得を悪化させることで家計消費や設備投資への需要を圧迫。仮に石油・ガス価格が2倍の水準で推移した場合、アジア全体の実質GDPは1年間で▲1.5%押し下げられる恐れ。さらに、投資家のリスクオフ姿勢の強まりから、足元でドル高・アジア通貨安が進行。通貨安は原油価格の上昇と相まって、アジア各地域のインフレ高進に拍車をかける可能性も。この場合、利下げを通じた景気の下支えが困難に。

化石燃料の調達困難化による経済下押しリスクにも要警戒。アジア各地域はホルムズ海峡周辺国からの石油・ガス輸入への依存度が大。報道によれば、各地域はそれぞれ数週間~数カ月程度の石油・ガス備蓄を確保。他方、仮にホルムズ海峡の封鎖が長期化すれば中東諸国からの石油・ガス輸入が停滞し、電力、石油精製、化学といった輸入資源依存型の産業を中心に打撃となる公算大。


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