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「ニューノーマルにおけるスポーツの価値」の連載にあたり

2020年08月28日 佐藤俊介


 スポーツのライブのあり方に変革が求められている。筆者は、ソーシャルディスタンスを確保した無声援の試合観戦を体験したときにそれを理解した。スポーツはラテン語の「deportare:気晴らし」を語源としていることからも分かるように娯楽要素が大きいが、群衆が同じ空間で一体感を味わうというスペクタクルとしてのスポーツの価値は変わらざるを得なくなる。今後の5Gさらには6Gが導入された際のスポーツ観戦は、今とは別物になっていることは間違いない。

 中国から一気に世界に拡散した新型コロナウイルス感染症により、我々は、グローバル化した社会を改めて意識させられることになった。野生動物から発生したとされるウイルスによって経済活動は著しく停滞したものの、一方で地球の自然環境が一時的に改善したこと等で、人類は地球とともに生きていることを再確認する機会にもなったのではないか。ウイルスとの共生、自然環境との共生、地球との共生の必要性をまざまざと見せつけられた我々は、これからの社会活動にSDGs(持続可能な開発目標)を意識することは必須になったともいえる。そのような社会において、スポーツが果たせる役割は何であろうか。

 また、Society 5.0を迎える現代であるが、我々の身体の基礎構造は1万年ほど前から大きな変化はなく、未だに人類1.0といわれている。様々なサービスやシステムがデジタルに移行していく社会の中で、リアルである人類は自身の身体性にどう向き合っていくべきであろうか。デジタル社会における身体性は、今後大きな社会課題になることは容易に想像され、スポーツを通じて、いかに身体性と向き合っていくのかは生活における重要な位置づけになると考えられる。

 日本総研は、スポーツ分野における新規事業の共創を目指すスポーツイノベーションチームを立ち上げた。スポーツイノベーションチームでは、スポーツの価値を可視化することで、社会的インパクトの大きい新規事業を共創することをミッションとし、2030年に人々がスポーツを通じて「身体的/精神的/社会的」幸福度を高める社会の実現をビジョンとして掲げている。
 今、このコロナショックの中でスポーツの価値を再定義することこそが、ニューノーマルにおけるスポーツの再生になるのではないか。これからのスポーツが社会にインパクトを与える可能性について、本連載では考えていきたい。


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