Business & Economic Review 2010年10月号 【特集 アメリカの中間選挙以降の政策課題】 外需が牽引役となり始めたアメリカ経済 2010年09月24日 牧田健1.外需の現状アメリカ経済は、1990年代半ば以降、旺盛な個人消費を中心に内需が牽引役となり、外需がマイナス寄与となる構図が定着してきた。もっとも、2007年以降は、内需がマイナス寄与となり、逆に外需が景気の下支え役となっている(図表1)。一方、経常収支をみると、91年に小幅な黒字となって以降、2006年にかけてほぼ一本調子で赤字が拡大してきた。もっとも、2007年以降は、赤字が急減し、経常収支対名目GDP比率(以下、経常収支比率)は、2006年のボトム▲6.0%から、2009年には▲2.7%まで回復している(図表2)。