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ビューポイント No.2026-005

日本の外国人政策の現在地 ~企業はどのように対応すべきか

2026年05月19日 石川智久


本年1月、高市政権は外国人政策の基本方針として「秩序ある外国人との共生」を掲げた。同政権が外国人政策に注力する背景には、日本において外国人政策をめぐる認識が一定程度成熟しつつある一方で、社会に漠然とした不安や違和感も同時に広がっているという現状が指摘できる。

日本における在留外国人数をみると(2025年末)、3カ月以下の在留資格等を除く中長期在留者数は約386万人、特別永住者数は約27万人で、これらを合わせた在留外国人数は約413万人に上る。その数は一貫して増加傾向にあり、10年間で1.9倍になっている。また、都道府県人口ランキングで10位の静岡県(363万人)よりも多い。このペースでいけば、4年で第9位の福岡県(514万人)と同じ規模、最大の人口を擁する東京(1,404万人)に20年で肩をならべることとなる。

こうしたなか、高市政権は政策を大きく転換した。これまでの外国人政策は、労働市場における人手不足対応を重視した面が強かったが、前述の通り在留外国人が増加傾向にあり、無視できない規模となるなか、社会の秩序をいかにして守るかという点が前面に出てくるようになった。

政権が方針を示して以降、筆者が多くの関係者と面談した感触としては、①海外の状況について多くの人々が正確に理解しており、②外国人排斥主義者は多くないが、漠然と不安を感じている人々が多い、③ 来日前教育の重要性への認識が高まる、④「自分が損をしている」と思っている日本人が増えている、といったもの。秩序と安定の重要性が高まっており、政府の政策方向性もそれに沿ったものといえる。

政府の対応が進む一方で、企業側の対応も重要に。具体的は、(1)日本に適応しやすい外国人に活躍してもらう環境整備、(2)日本人従業員への配慮、(3)地域社会への配慮、(4)労働集約的な事業構造を転換することによる人手不足解消、等が考えられる。外国人と日本人がともに安心して働ける環境をつくりつつ、効率化やIT 化を進め外国人労働者依存を軽減(野放図な外国人数増加を回避)することが、秩序ある共生社会の構築に必要とみられる。


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