ビューポイント No.2025-029 中央経済工作会議が示唆する2026年の中国経済の注目点 2025年12月25日 佐野淳也、枩村秀樹中国で12 月10~11 日に開催された中央経済工作会議において、足元の内需低迷に対する厳しい現状認識が示されたうえで、来年の経済運営は消費促進を最優先とすることが打ち出された。これは、中国経済がデフレに直面していることを踏まえれば、正しい方向性と評価できる。もっとも、具体的な政策をみると、①財政支出の拡大姿勢がみられないこと、②金融緩和の具体的な手段が不明瞭なこと、などから、内需拡大に向けた有効手段に乏しい印象を受ける。この背景には、西側諸国とは一線を画した政府・供給サイド主導の政策運営に、習近平総書記が相当の自信を持っていることがあると考えられる。もっとも、現在の経済政策スタンスでは、内需低迷を打開するのは難しいと判断される。2026 年の中国経済は、ベストシナリオで緩やかな減速コース、ワーストシナリオで急失速となるリスクを想定すべきである。(全文は上部の「PDFダウンロード」ボタンからご覧いただけます)