コンサルティングサービス
経営コラム
経済・政策レポート
会社情報

経済・政策レポート

ビューポイント No.2025-027

中国の次期5カ年計画の注目点

2025年11月28日 佐野淳也枩村秀樹


中国共産党は、経済・社会の運営方針や目標などを包括的に盛り込んだ次期5カ年計画の概要を公表した。5カ年計画では、習近平総書記が思い描く今後の国家運営の姿が示されている。習総書記は次の5年間で、どんな国家を目指し、どの目標を最優先にし、どの目標を後回しにするのだろうか。

まず、習総書記が目指す国家像は「強国」である。そして、強国像の中心に位置づけているのは、自国の製造業が極めて高い国際競争力を発揮する「製造強国」である。次期5カ年計画草案でも、各論の冒頭2章で「産業基盤」と「科学技術」が割り当てられた。この背景には、激化・長期化する米中対立を前提に、安全保障面でも重要な鍵を握る製造業分野で、米国に対峙できる基盤を構築する狙いがある。

製造強国を最優先に位置付けることで、マクロ経済面の目標は相対的に優先度が下がる可能性がある。なかでも、消費活性化と少子化問題が後手に回れば、短期的なマイナス影響にとどまらず、中長期的な成長力も低下させかねない。

製造強国という供給側に働きかける政策は共産党の計画経済とも親和性が高く、着実に進展する可能性がある。ただし、企業間の規模の拡大競争を誘発し、過剰投資を深刻化させるリスクがある。また、強い製造業と弱い消費市場に分化が進み、習総書記が重視する「共同富裕」とは違ったゴールに向かう可能性もある。
経済・政策レポート
経済・政策レポート一覧

テーマ別

経済分析・政策提言

景気・相場展望

論文

スペシャルコラム

YouTube

調査部X(旧Twitter)

経済・政策情報
メールマガジン

レポートに関する
お問い合わせ