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ビューポイント No.2025-026

COP30の成果と課題 ~求められるロードマップの具体化とパリ協定の実効性向上~

2025年11月27日 大嶋秀雄


11月10日から22日にかけて、ブラジルのベレンにて、気候変動枠組み条約(UNFCCC)の第30回締約国会議(COP30)が開催。全会一致の決定文書として「グローバル・ムチラオ」等を採択。

本年は、パリ協定採択から 10 年の節目であるとともに、パリ協定に基づく5年ごとの各国目標(NDC)の提出年でもあり、各国の気候変動問題への取り組み姿勢が問われる年。一方、米国のトランプ政権が環境政策を転換し、パリ協定再離脱を
宣言、海外支援も大きく縮小し、国際的な機運低下への波及も懸念。

COP30では、適応の世界目標(GAA)に関する「ベレン適応指標」の決定や、「公正な移行メカニズム」の設置など一定の成果はあったものの、化石燃料からの脱却といった脱炭素に向けた具体策での合意形成は難航。また、締約国の4割がNDC未提出であり、パリ協定の実効性にも疑念。

今後、わが国を含む各国には次の取り組みが求められる。
①パリ協定の実効性向上:目標引き上げメカニズムの機能強化
NDC未提出国に早期提出を要請するとともに、2023 年に実施したグローバル・ストックテイク(世界の取組状況の検証)の結果のNDCへの反映状況等を検証。各国に取り組みを促すため、基金等を活用したインセンティブ・ペナルティ等も一案。

②ロードマップの具体化:多くの国が賛同できるロードマップの構築
重要分野のロードマップを整備し、方向性・時間軸を明確化。ただし、画一的なものでは合意が困難であり、選択肢が複数ある、複線的なロードマップ等を検討。

③国際連携の強化:国際連携のあり方の再考、科学的知見の強化
各国の状況は異なり、各国に適した多様な道筋を採用できる仕組みの構築が必要。短・中期の気候予測や経済影響の予測の精度向上など、科学的知見の強化も急務。


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