コンサルティングサービス
経営コラム
経済・政策レポート
会社情報

経済・政策レポート

リサーチ・フォーカス No.2026-042

重要鉱物の安定供給に向けたインドの取り組み

2026年09月07日 熊谷章太郎


世界の地政学リスクが高まるなか、各国は戦略上重要な産業の持続的発展に不可欠な重要鉱物の安定供給に向けた取り組みを加速している。ビジネスと経済安全保障の双方で日本が関心を高めるインドも、供給リスクの低減に向けて様々な施策を展開している。同国の主要な取り組みと直面する課題は以下である。

国内供給体制の構築に向けた取り組み:政府は、上流(探査・採掘)から下流(加工・製品製造、リサイクル)まで、切れ目のないバリューチェーンを構築しようとしている。その実現に向けて、民間参入の拡大に必要な制度改正や、設備投資や運営コストの軽減に向けた補助金制度の拡充を進めている。

輸入先の多角化に向けた取り組み:国内資源の確保が困難な重要鉱物については、政府は輸入先を多角化することで供給途絶リスクを抑制しようとしている。海外権益の確保に向けて、重要鉱物を有するASEAN諸国、オーストラリア、中南米諸国、アフリカ諸国との経済外交を活発化している。また、QUAD(日米豪印戦略対話)やFORGE(資源の戦略地政学的関与に関するフォーラム)などの多国間の枠組みを通じて、重要鉱物の採掘、精錬、加工、リサイクルに関する高度な技術を有する国との連携を深めようとしている。

直面する課題:インドが直面する課題としては、①絶対的な国内埋蔵量の制約、②民間による資源開発を制約する規制やリスクの残存、③規模の経済の不在に伴う高コスト構造、④海外権益の獲得競争激化と資源ナショナリズムの強まり、などを挙げられる。これらを踏まえると、供給リスクの抜本的な低減には相応の時間を要すると見ておくべきである。


(全文は上部の「PDFダウンロード」ボタンからご覧いただけます)
経済・政策レポート
経済・政策レポート一覧

テーマ別

経済分析・政策提言

景気・相場展望

論文

スペシャルコラム

YouTube

調査部X(旧Twitter)

経済・政策情報
メールマガジン

レポートに関する
お問い合わせ