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リサーチ・フォーカス No.2025-069

景気実態と乖離する中国GDP統計 ― 官製需要が隠す民需の冷え込み ―

2026年03月13日 室元翔太


中国では、GDP統計と景気実態の乖離が目立っている。GDP統計によると、2025年の経済成長率は政府の目標を達成し、表面上は安定を示した。もっとも、その内実を個別の経済指標で窺うと、年後半にかけて景気は大きく減速した。買い替え需要の一巡や住宅市場の停滞で企業や家計のマインドは冷え込み、政府自身も、景気不振に対する危機感を強めている。

この乖離の背景には、民間部門の冷え込みをカバーする政府部門の経済活動がある。具体的には、①教育、医療などの分野で国策による政府支出が拡大していること、②目標達成に向けて国有企業が需要を上回って生産を過剰に増やしたこと、が挙げられる。これらが、政府消費や在庫投資を通じてGDPを押し上げている。

こうした乖離は今後も続く可能性が高い。中国政府は2035 年までに「中位相当の高所得国」入りを大きな目標として掲げており、その算定基準となるGDP統計を今のうちに積み上げる動機を持つ。今後も自律的な成長力は弱いなか、政府部門は景気実態を問わず、活発な経済活動を続ける可能性がある。中国の景気実態を把握するためには、GDP統計に加えて、個別の経済指標やマインド指標などを子細に読み解く多角的な視点が必要となる。


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