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リサーチ・フォーカス No.2025-041

地方銀行を取り巻くビジネス環境と成長戦略の重要性~多様化×激化する競争環境の生き残り戦略~

2025年10月06日 大嶋秀雄


2024年度の地銀業績は、銀行本来の業務の収益を示すコア業務純益が大きく改善。金利上昇で預貸ビジネス等からの資金運用利益が大きく増えたほか、ローン関連手数料等の役務取引等利益も増加。

もっとも、地銀のビジネス環境をみると、預貸ビジネスの収益環境は改善しているものの、預金獲得競争の活発化など競争は激化。人口減少による市場縮小も競争激化の一因に。また、デジタル化や規制緩和を受けて銀行の役割が広がるなか、非金融サービスを含め競争領域は多様化。さらに、ネットバンク等に加えて、Fintechや事業会社など、異業種の金融サービス参入も増えており、競争相手も多様化。

こうした環境変化は不可逆的に進展する見通しで、地銀の従来型のビジネスモデルでは持続性に懸念。地銀には、持続的な成長や地域金融の維持・強化に向けて、新たなビジネスへの参入を含む、成長戦略の策定・推進が不可欠。今後求められる取り組みは以下の通り。
(1)法人ビジネスの競争力強化
融資先の課題解決を支援する本業支援によるサービスの付加価値向上が不可欠。融資先との対話を強化して経営課題を見極めるとともに、必要な人材育成・ノウハウ蓄積を進め、支援体制を構築・強化。

(2)地域に根差したリテールビジネスの展開
広域展開するネットバンク等との競争が激化するなか、地銀は自社の強みを生かした地域に根差した戦略が重要に。デジタルサービスを強化する一方、対面チャネルの活用やサービスのローカル化で差別化。

(3)営業基盤等の強化
戦略推進には、人材・システム・M&A等への成長投資が不可欠。また、多様なサービスを提供できるよう人材・店舗戦略も見直す必要。ビジネスの成長に向けた「攻め」の再編も選択肢。


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