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リサーチ・アイ No.2026-030

米国におけるAIデータセンターへの反発の強まりとわが国への示唆

2026年07月15日 大嶋秀雄


米国ニューヨーク州は大規模データセンター(DC)の新設を1年間停止する命令を発表。AI開発・普及で先行する米国では、近年、DCが急増。DCは電力を大量に消費するため、米国の電力消費量を押し上げ。

DCはデータ処理需要が多い都市近郊に集中する傾向があり、米国では、DC集積地域において、電力の需給逼迫や価格上昇の一因に。足元では、DC建設への反発も強まっており、これまでDCを誘致してきた地域の一部で支援縮小や規制導入の動きも。

先行き、AIの本格普及によって電力需要は一段と増加する見通し。さらに、AIの高性能化も進んでおり、データ処理量が桁違いに多いエージェントAIやフィジカルAIなどが普及すれば、電力需要が想定より上振れる可能性も。

わが国をみれば、電力消費量は減少しているが、今後、DC・半導体工場増設等を背景に増加に転じる見通し。政府はフィジカルAI等を推進する姿勢で、電力需要が上振れた場合、電力不足がAI推進の制約になりうる。一方、大規模な発電所建設には時間を要するうえ、わが国では立地・燃料調達等の課題も。産業競争力の強化や様々な社会課題の解決にAI活用は不可欠であり、当面は、既存発電所の活用や早期導入可能な屋上太陽光発電の推進、省エネ等で電力を確保し、長期的な観点でAI戦略とエネルギー政策を一体で検討すべき。


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