リサーチ・アイ No.2026-008 わが国の温室効果ガス排出量の減少と今後の課題 ―GX・脱炭素電源強化によるエネルギー転換の加速が重要に― 2026年04月15日 大嶋秀雄4月14日、環境省は2024年度の温室効果ガス(GHG)排出・吸収量を公表。前年度比▲1.9%と減少傾向が続き、10億t(CO2換算)を下回るなど、わが国政府が掲げるGHG排出削減目標に向けて排出削減が進展。同日、資源エネルギー庁が公表した1次エネルギー供給をみれば、省エネの推進などによって全体としてエネルギー消費量が減少するなか、再生可能エネルギー(再エネ)が増加していることに加えて、原子力発電所(原発)の再稼働も徐々に進み、排出削減に貢献。もっとも、部門別のCO2排出削減幅をみると、鉄鋼業を中心とする産業部門の削減幅が大。近年、わが国の鉱工業生産は低迷しており、とりわけ、排出量が多い鉄鋼業における生産減少が排出量の減少要因に。先行きは、現状の排出削減ペースを維持できるか不透明。再稼働できる原発に限りがあるほか、諸外国で再エネの導入が加速するなか、わが国は伸びが鈍化。短期的には、省エネや早期導入可能な屋上太陽光発電等を強化するとともに、中長期的な観点で、GX推進による脱炭素技術の開発・社会実装によってエネルギー転換を進める必要。中東情勢の緊迫化を受けて、エネルギー安全保障の観点でも化石燃料に依存しないエネルギー構造への転換は重要に。(全文は上部の「PDFダウンロード」ボタンからご覧いただけます)