リサーチ・アイ No.2025-138
2025年の本邦企業の社債発行状況と投資家動向~足元では需給両面に変化の兆し、「金利のある世界」への転換を社債市場活性化の契機に~
2026年02月12日 吉田剛士
2025年の本邦企業の社債発行額(公募普通社債)は、15.6兆円(前年比▲0.6%)と前年から横ばいで推移し、過去3番目の規模に。昨年は日本銀行による利上げが2回実施され、社債発行コストは上昇したものの、設備投資やM&A関連の資金需要が旺盛であったことが示された形。
調達金利別の発行額をみると、金利上昇が進むなか、1%以下の発行がほぼなくなるなど、調達コストが顕著に上昇。また期間別にみると、償還期間が5年以下の発行が増加した一方、それより長い年限は総じて減少。日本国債のイールドカーブがスティープ化するなか、調達年限を短期化することで発行コストを抑制する狙い。
供給(発行体)サイドで足元で注目される動きとしては、以下の2点。第1に、個人向け社債の増加。金利上昇に伴い、個人投資家にとって債券での投資妙味が増すなか、昨年の個人向け社債の発行額は過去最高を更新。もっとも、市場全体に占める発行上位企業の寡占度が著しく高い状況は不変。
第2に、外貨建て社債の増加。負債の多い企業や低格付け先など、国内での資金調達が容易でない企業に加え、クロスボーダーM&Aや海外の大型設備投資(AIやデータセンター投資含む)など成長投資を活発化する企業が増加した結果、昨年の外貨建て社債発行額は過去最高を更新。
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