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リサーチ・アイ No.2021-023

日本銀行が示した気候変動対応の方向性―資金供給制度の骨子素案と包括的な取り組み方針を発表-

2021年07月19日 大嶋秀雄


日銀は、7月16日の金融政策決定会合で、前回会合で導入を決定した金融機関の気候変動対応投融資向け資金供給制度(気候変動対応の資金供給制度)の骨子素案を決定。

それによると、対象金融機関は、TCFD等での開示を条件として気候変動対応以外の投融資が含まれないよう規律を働かせる一方、対象投融資は、トランジション・ファイナンスを含めて幅広く許容。しかし、TCFDに賛同する企業のコンソーシアムに参加する地銀は限られており、本制度の利用は当面大手行中心になるほか、付利金利が0%になったため、金融機関にとって利用に向けた強いインセンティブは働かず。

また同日、日銀は「気候変動に関する取り組み方針」を公表。気候変動が金融機関経営や金融システムの安定に大きな影響を及ぼしうるとして、上記の資金供給制度に加えて、大手行向けの共通シナリオでの影響分析、東アジア・オセアニアのグリーン債市場育成に向けた投資拡充、日銀自身のTCFDを踏まえた開示など、包括的に取り組む方針。

気候変動対策で先行するECBは、7月8日公表の行動計画において、気候変動対応の具体策を実現時期とともにロードマップの形で提示。また、気候変動対策は一義的には政府の責務であり、中央銀行の関与度合いには依然として議論の余地あり。今後、日銀は、金融機関との対話を継続し、資金供給制度を利用しやすい制度とすること、今回示した取り組み方針を、その意義や実施時期を含めて具体化することが望まれる。


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