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リサーチ・フォーカス No.2021-004

企業債務は大幅増、調整圧力70 兆円 ―適正化に7~8年、計画的対応でソフトランディングを目指せ―

2021年04月07日 西岡慎一


コロナ禍の業績不振を背景に、企業債務が大幅に増加している。試算によれば、企業債務は最適な水準を70 兆円上回っており、110 兆円にのぼったバブル崩壊後ピークの半分程度の規模に達している。この多くが非製造業で生じており、同産業の収益力を踏まえると、債務調整には7~8年を要する可能性がある。

債務調整は成長力を低下させうる。債務の削減が優先され投資活動に資金が回らなくなる経路や、生産性が低い企業の温存で資源配分が非効率になるという経路を通じて、成長力は押し下げられる。成長力が低下すると、債務調整がさらに長引く「過剰債務の罠」に陥る可能性がある。今後、デジタル投資やグリーン投資など前向きな企業活動が期待されているだけに、債務調整がこうした新たな成長分野への投資を阻害することが懸念される。

債務を巡る悪循環を回避するためにも、緊急融資などを中心としたコロナ禍での企業支援策を転換することが重要となる。これには、金融機関による経営改善支援や政府系金融・ファンドによる出資の活用などが挙げられる。そのうえで、計画的に時間をかけて債務圧縮や経営改善を進めることで、経営破綻の最大限の回避と生産性の向上を両立し、経済全体への負の影響を最小化していくといったソフトランディングを目指すことが求められよう。
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