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リサーチ・アイ No.2020-071

米国株式市場は金利上昇をどこまで許容できるのか ―向こう1年間で2%程度を上回ると株高局面終焉の警戒信号に―

2021年03月01日 井上肇


米国では、昨年8月を底に上昇基調となっていた10年国債利回りが2月に一時1.6%台まで急騰。名目金利を期待インフレ率と実質金利に分解すると、足元では実質金利が上昇。

この背景には、景気回復期待が高まるなかでも、FRBが金融緩和を維持する姿勢を強調したことで、インフレ懸念が高まり、むしろ将来的な利上げ観測が強まったことが指摘可能。

足元では、米国株の予想株価収益率(PER)は、名目金利よりも実質金利と強い逆相関の関係。このため、株式市場では、実質金利の上昇に対する警戒感が強まる状況。足元の実質金利の上昇は2013年の「テーパータントラム」と比べて小幅にとどまっているものの、市場の思惑が先行する形で実質金利が大きく上昇すれば、株価が大幅安となる恐れ。

景気回復に伴い、企業収益も増加するため、実質金利の上昇が景気回復に見合ったペースであれば、EPS増加の効果がPER低下の効果を上回るため、金利上昇と株高の両立は可能。今後の企業収益の改善を加味すると、向こう1年間で株高基調を維持できる実質金利の上限は▲0.2%程度と試算。期待インフレ率が2%をやや上回る水準で推移すると仮定した場合、名目金利(10年国債利回り)は2%程度を上回ると株高局面終焉の警戒信号に。
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