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リサーチ・アイ No.2019-048

新型コロナウィルスがアジア景気に及ぼす影響― 2003年SARS発生時よりも大きく下振れる見込み ―

2020年02月04日 野木森稔


新型コロナウィルスが急速に拡大。感染者数は既に2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)を上回る状況。SARSが発生した2003年は香港、台湾がマイナス成長に。アジア経済に対して、①中国からの旅行者数の減少、②中国向け輸出の減少(中国国内景気の減速、製造業の活動停滞)を通じてSARS発生時よりも大きな影響を与える公算大。

中国からの旅行者数の減少は、香港、タイの1~3月期成長率を大きく下押しする見込み。中国からの旅行者が半減すると仮定すると、1~3月期のGDPをそれぞれ2.0%(デモによる下落分を除く)、1.6%押し下げ。ともに、前年同期比でマイナス成長に陥る可能性も。特に、香港については2年連続での年間マイナス成長も否定できず。

中国当局は多くの企業や学校の再開延期、道路の閉鎖、飲食店や観光名所の閉鎖を実施。日用品を除き消費活動の低迷が避けられない状況。中国の1~3月期成長率は前年同期比+5.0%と、19年10~12月期の+6.0%から大きく低下すると予想。輸出の中国依存度が高い台湾、ベトナム、マレーシアへ悪影響は大きい。中国向け輸出が10%減少した場合、1~3月期のGDPをそれぞれ1.4%、1.1%、0.9%下押しする見込み(中国向け輸出の付加価値率を60%と仮定)。また、中国の一部地域では工場の操業を禁止するなどの措置を実施。現時点では2月10日からは操業開始の模様だが、範囲拡大や延長となれば、アジア圏の製造業生産活動に更なる悪影響をもたらす可能性。

新型コロナウィルスがアジア景気に及ぼす影響― 2003年SARS発生時よりも大きく下振れる見込み ―(PDF:270KB)
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