ビューポイント No.2024-030 中央経済工作会議が示唆する2025年の中国経済の注目点 2024年12月19日 枩村秀樹、佐野淳也中国で 12 月 11~12 日に開催された中央経済工作会議では、景気低迷の深刻化を受けて、より拡張的な金融・財政政策スタンスに転換することが示された。これまでの供給側重視の景気対策ではなく需要側を意識した対策が盛り込まれたこと、消費拡大が最優先課題に位置付けられたことなどを踏まえると、全体的な方向感は適切といえる。ただし、財政政策については、現時点で具体的な内容が何一つ明らかになっていないため、過度な期待は禁物である。2025 年3月に開催される全人代で、①十分な規模の財政支出が伴うのか、②消費拡大に焦点を当てた支出内容か、の2点を確認する必要がある。全人代で期待通りの具体策が講じられた場合、2025 年の中国経済は失速を回避できる可能性が出てくる。逆に期待外れの場合、消費マインドの低迷、不動産不況、米中対立による輸出環境の悪化などの景気下押し要因に晒されて、年後半は失速すると予想される。(全文は上部の「PDFダウンロード」ボタンからご覧いただけます)