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リサーチ・フォーカス No.2024-035

脱炭素”実施”フェーズで重要となる製品・サービス単位の排出量の可視化~カーボンフットプリント・削減貢献量の普及に向けた課題~

2024年10月07日 大嶋秀雄


地球温暖化に伴う被害が深刻化しており、温室効果ガス(GHG)排出削減の”実施”が急務に。こうしたなか、GHG排出量の多くを占める企業に対する排出削減の要請は年々強まっている。

円滑な排出削減には、製品・サービス単位の排出量であるカーボンフットプリント(CFP)の計測によって排出実態や課題を把握して、費用対効果の高い施策を優先して取り組む必要。また、多くの企業にとって独力での対応は難しく、製品・サービス単位の排出削減効果を示す削減貢献量を踏まえて、政府が主導的に排出削減を支援するビジネスの創出・拡大を後押ししてくことも重要。

もっとも、現時点では、CFP/削減貢献量の正確な算定や適切な活用には課題が山積。今後、わが国政府に求められる取り組みは以下。
<CFPの精緻化・活用・普及に向けた取り組み>
①GHG排出量計測の普及:多くの企業への開示義務化や中小企業への計測支援・スキル育成
②データ共有プラットフォーム:官民連携でサプライチェーン内の排出量データを連携する仕組み作り
③信頼性の向上:製品分類別の算定・検証ルール等によって正確性・比較可能性を向上
④活用促進策:低CFP製品への補助金やCFP開示・上限規制、算定支援事業

<削減貢献量の精緻化・活用・普及に向けた取り組み>
①正確性の確保:CFPの正確な算出、製品分類別ベースライン基準・算定ルール、外部検証制度
②活用ルール整備:自社排出削減の優先等の活用ルール、グリーンウォッシュを防ぐ開示・表示ルール
③活用促進策:削減貢献量に応じた補助金、グリーン調達での活用、中小企業向けルール・算定支援
④国際認知度の向上:国際的な議論の活発化や国際イニシアティブ等とのルール整備・国際標準化


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