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リサーチ・アイ No.2024-024

2024年のわが国出生数は70万人割れの公算大

2024年06月13日 藤波匠


6月5日、厚生労働省より、2023年の出生数(日本人)は72.7万人(概数、前年比▲5.6%)、合計特殊出生率は過去最低を更新する1.20であったことが公表されたが、2024年の出生数はさらに減少して、70万人を割り込む公算大。

日本人の人口動態(概数)に3ヵ月ほど先行して公表される人口動態統計速報(外国人を含む値)を用い、過去の減少トレンドを延長する形で2024年の出生数(速報値相当)を試算すると、71.5~72.5万人となる。この数値に、過去の概数と速報値の比を乗じて日本人のみの出生数(概数相当)を試算すると、70万人を下回る68.9~69.8万人となる。なお、速報値の2024年1~3月に限れば、出生数は前年同期比▲6.4%の大幅減となっており、2024年通年の着地は、さらなる下振れも。国立社会保障・人口問題研究所の将来人口推計では、2024年の出生数(概数相当)は75.5万人(前年比+2.2%)、以後同水準を維持するとしているが、下げ止まりを予想させる材料は見当たらず。

近年、急速に進む出生数の減少は、若い世代の人口減少のほか、婚姻率や有配偶出生率の低下といった結婚、出産に対する思考・行動様式の変化の影響が顕著。とりわけコロナ禍(2020年春~2022年夏)に婚姻数が大きく減少したことの影響は大。コロナ禍の終息とともに婚姻数の回復に期待する向きもあったが、2023年から足もとまで減少傾向に歯止めはかからず、近い将来の出生数回復は期待薄。

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