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ビューポイント No.2024-005

なぜ中国政府は有効な消費刺激策を打てないのか

2024年05月13日 枩村秀樹佐野淳也


中国経済は様々な下振れ圧力に直面しており、財政面からの景気刺激が不可欠な状況にある。にもかかわらず、これまでのところ中国政府は、積極的な消費刺激策を講じておらず、消費低迷を放置しているようにみえる。

中国政府が消費活性化に対して腰が引けている背景として、消費過熱や財政制約といった経済面の配慮ではなく、三つの共産党的思考が影響していると考えられる。
①浪費は悪という「消費観」
②ブルーカラーを美徳とする「労働観」
③供給サイドを重視する「計画経済」

中国では、共産党的思考が経済政策の上位に位置するため、大規模な消費刺激策を打ち出すには、中国共産党のレゾンデートル(存在意義)ともいえる消費観、労働観、計画経済を軌道修正しなければならない。その政治的なハードルは極めて高いため、今後も消費不振に有効な手を打てない可能性が高い。

消費低迷の長期化は、世界一の経済大国になる夢を実現不能にするだけでなく、国民の信認を失って共産党体制を危うくしかねない。

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