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リサーチ・フォーカス No.2023-043

わが国アニメ産業の現状と課題

2024年01月09日 安井洋輔


わが国のアニメ産業には、海外市場を活路として付加価値を大幅に増加させうるポテンシャルがある。これを実現するためには、日本産アニメの質を維持・向上させつつ、生産能力を大幅に引き上げていくことが求められる。

生産能力の引き上げには、若年アニメ制作者の定着・育成が肝要である。もっとも、若年アニメーターの賃金は他産業よりも大幅に低く、人材の定着が進んでいない。今後、政府にはアニメーターの職種別に最低賃金を定め、特に若年者が就く職種の賃金を中心に引き上げていく取り組みが求められる。また、長期的にはアニメーターは自らの労働条件を改善するために職業別ないし産業別労働組合を設立し、制作会社に対する交渉力を高めていくべきであろう。

他方、アニメ制作会社の低交渉力に伴う低収益性も問題である。アニメごとに結成される製作委員会において、制作会社が著作権の一定割合(例えば3割)を確保できるような制度を、政府が主導して 10 年程度の時限措置で導入するのは一案である。これによって、アニメがネット配信等により海外でヒットすれば、制作会社にその利益が適切に配分されるようになり、これが賃上げの原資になる。

アニメ産業では、資本力やそれに付随する交渉力の違いから、不公正な配分が常態化している。ルール・メーカーとして政府がテコ入れし、企業間および企業・労働者間の配分が双方 win・win になるよう是正する必要がある。

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