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金融機関はChatGPTにどう対処すべきか ~対話型AIの技術概説、金融機関の大規模言語モデル(LLM)の活用動向、将来展望まで~

2023年05月19日 先端技術ラボ 間瀬英之、大沼俊輔


ChatGPTは、2022年11月に米OpenAIが発表した大規模言語モデル、または対話型AIサービスのこと。生成AIの一種で、従来よりも自然な言語理解や言語生成を行い、対話形式での指示出しや質問応答ができる。発表から、わずか 2カ月ほどで月間アクティブユーザ数が1億を超え、大きな注目を浴びた。後継モデルでは、専門分野やアカデミックのベンチマークで人間を上回る性能を示した。爆発的に広がった背景としては、①自然な対話が可能なインタフェース、②多言語対応、③マルチモーダルAIの進展、の3点が考えられる。一方で、ChatGPTにはリスクや課題が存在し、目下、研究開発や対策が進められている。

ChatGPTや大規模言語モデルによって、文章の添削や校正、要約、アイデアの提案、ハイライト抽出といった業務の効率化、精度向上が期待されている。金融機関においては、情報漏洩などの側面からChatGPT自体を直接、サービス利用するのではなく、IT企業が提供する専用サービスの利用や自社専用の大規模言語モデル構築、およびそのモデルによる生成AIの活用を模索している。

ChatGPTを取り巻く将来展望としては、①大規模言語モデルの拡張、②人間社会への影響に関する研究の進展、③AGI(汎用人工知能)を目指した研究の進展、が想定される。今後は、複数の機能を組み合わせた高度な機能を持つAIの社会実装が進んでいくであろう。金融業務は高い公共性や社会的責任の大きさから、取引の透明性や公平性、説明責任などが求められる。そのため、①技術的な特徴の把握、②現業務の見直し、③AI利用ガイドラインの策定・アップデート、といった点に留意しながら、ChatGPTや大規模言語モデルの活用によるユースケース探索や利活用を進めていくことが肝要である。

金融機関はChatGPTにどう対処すべきか
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