コンサルティングサービス
経営コラム
経済・政策レポート
会社情報

経済・政策レポート

JRIレビュー Vol.6,No.109

アメリカ経済見通し

2023年07月27日 栂野裕貴立石宗一郎


足元のアメリカ経済は減速しつつも、底堅く推移している。良好な雇用情勢が個人消費を押し上げていることが背景にある。

先行きのアメリカ経済は軟着陸に向かう見通しである。既往の金融引き締めの影響で2023年末にかけて成長率は低下が続くものの、エネルギー、部材、労働力などの供給力が回復することで景気後退は回避すると予想する。部門別では、製造業を中心に企業部門は低迷する一方、家計部門は堅調に推移する見通しである。2024年には、利下げが開始されることで景気は緩やかに持ち直すと見込んでいる。

インフレ率は2%に向かって収束する見込みである。求人が減少するなど労働需要は抑制される一方、移民を中心に労働供給の増加が続くことで、人手不足は緩和すると予想する。賃金に加えて家賃の騰勢も鈍化することで、先行きのコアインフレ率は明確に低下する見通しである。

FRBは政策金利を当面据え置くと予想する。インフレ率が低下することで実質金利は上昇するため、当面は景気への下押し圧力は増大するが、2024年に入ってからインフレの沈静化が確認された後、政策金利は引き下げに転じると予想する。

メインシナリオに対する当面のリスクとして、商業用不動産やノンバンクを火種とする金融不安の再燃と、政策ミスによる景気のオーバーキルが挙げられる。中期的なリスクとして、大統領選挙後に移民規制が強化されることで潜在成長率が下振れることが挙げられる。

(全文は上部の「PDFダウンロード」ボタンからご覧いただけます)


経済・政策レポート
経済・政策レポート一覧

テーマ別

経済分析・政策提言

景気・相場展望

論文

スペシャルコラム

YouTube

調査部X(旧Twitter)

経済・政策情報
メールマガジン

レポートに関する
お問い合わせ