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- 期待が高まる地方銀行による中小企業DX 支援 ～ＤＸ人材の強化とソリューションの多様化が急務～
経済・政策レポート
近年、わが国では、デジタルトランスフォーメーション（ＤＸ）への注目が高まっており、政府もＤＸを「新しい付加価値を生み出す源泉であり社会的課題を解決する鍵」と位置づけ、様々な支援策を導入。
わが国企業におけるＤＸの取組状況をみれば、中小企業の対応の遅れが目立つ。背景には、ＤＸの重要性についての理解不足、長期のＤＸ戦略の不在、ＤＸ人材の不足、投資資金の不足といった要因。
中小企業におけるＤＸ推進に向けて、地方銀行によるサポートへの期待が高まる状況。具体的な取り組みの方向性としては、①幅広い企業にアプローチして、ＤＸに関する理解度を向上させること、②長期のＤＸ戦略立案のための情報収集や分析、経営方針の検討等をサポートして、ビジネス変革に向けたＤＸに導くこと、③多様なＤＸ支援を提供できる体制を構築して、各企業が直面する課題に応じたＤＸ支援を提供すること、の３点。
現状、地銀のＤＸ支援体制は不十分であり、支援機能の強化が急務。
①ＤＸ人材の確保
・新卒・中途採用を強化するとともに、専門職向け給与体系や多様な勤務形態の導入、都市部での採用、ＩＴ企業からの出向者受け入れ、ＩＴ企業の買収などによる外部人材獲得。
・研修・資格制度・ＯＪＴなどを通じた役職員のリスキリングによる内部人材育成の強化。多様な人材や専門職キャリアパスを浸透させるための社内の意識改革も重要。
②他社連携によるソリューション多様化
・専門企業との連携強化等を通じて、多様なＤＸ支援をワンストップで提供できる仕組みを構築。大手行等が構築・提供するＤＸ支援プラットフォームの導入も一案。
・ビジネスの変革に向けたＤＸのサポートには、これまで以上に深く顧客企業のビジネスを理解することが不可欠。
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