リサーチ・アイ No.2022-010 中国経済は4~6月期マイナス成長に~都市封鎖で消費が大幅減、サプライチェーンの混乱も懸念~ 2022年05月12日 関辰一中国では、新型コロナの感染封じ込めに向けた都市封鎖が拡大。5月初めの時点で、31省・市・自治区のうち13地域で厳格な活動制限が実施。3月後半に実施された上海市の活動制限は現在も継続しているほか、北京市や江蘇省蘇州市、河南省鄭州市といった大都市部も封鎖に。都市封鎖の広がりで、景況感は大幅に悪化。国家統計局によると、4月の総合PMIは急落。これを踏まえると、4~6月期の実質成長率は前期比▲1.5%へ低下する可能性。成長率低下の主因は個人消費の落ち込み。4~5月の大型連休の観光収入は大幅な前年割れ。生産や物流面は、政府が主要企業の工場操業再開を支援しているほか、上海港の貨物を他の港湾に受け入れさせるなど、経済への悪影響の軽減に向けた措置を実施。これにより、全国のコンテナ取扱量の落ち込みは回避されているほか、トラック貨物輸送量の大幅減少は、上海市など一部の地域にとどまる状況。もっとも、都市封鎖の広がりで世界のサプライチェーンが混乱するリスクはなお燻っており、要注意。(全文は上部の「PDFダウンロード」ボタンからご覧いただけます)