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リサーチ・フォーカス No.2021-057

食品ロス削減でインフレの悪影響軽減を ―削減余地は世帯あたり5.6 万円、経済全体で4.7 兆円―

2022年03月28日 小方尚子


食料の国際市況が急騰している。円安の影響もあり、円建て世界食料価格指数は本年に入って前年比3割超の上昇が続き、過去最高水準を更新している。これを受けて、昨年夏頃から食品メーカーの値上げが相次いでいる。市況高騰は小売り段階の食料価格に波及する見通しであり、価格上昇に伴う家計の負担は、世帯当たり年間約2万円増加する見込みである。

家計の負担を減らす方策として食品ロスの削減が注目される。これは、途上国の食料不足問題の解決や持続可能な開発目標(SDGs)にも通ずる有効で合理的な手段である。わが国では国連のSDGs採択に先駆けて2000年代から食品ロ ス削減の取り組みが官民で加速してきたが、食品ロス発生量は2019年度に約570万トンにのぼっており、課題解決の途上にある。

経済全体でみると、食品ロスの削減効果は4.7兆円にのぼる。これは、世帯当たりの削減余地が年間5.6万円に達することを意味する。弊社では2022年度の食料の消費者物価は前年比+2.5%と予測しているが、仮に1年間で食品ロスを35%減らすことができれば、この価格上昇に伴う負担増を相殺することが可能である。

食品ロス削減に向けた取り組みは、多くの国民がより安価なコストで豊かな食生活を実現する可能性を広げる。食品ロスの削減を進めることで、SDGsの達成と食料価格上昇への対応を同時に目指していくことが期待される。


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