中央銀行の危険な賭け 異次元緩和と日本の行方

- 著者
- 河村小百合(調査部)
- 出版社名
- 株式会社朝陽会
- 出版日
- 2020年10月10日
- 価格
- ¥1000+税
第二次安倍政権のもと、日銀が「異次元緩和」を開始してから7年余り。「2%の物価目標」達成のめどは一向にたたないにもかかわらず、日銀は国債やETFの買い入れを延々と続け、“世界最悪”のはずの財政の再建も一向に進まず、その傾向はコロナ危機で一段と加速しています。
この国で今、行われている政策運営とはいったい、どういうことなのか、一般にはわかりにくい中央銀行の金融政策運営について、わかりやすく説明してもらえないか、とのご依頼を受け、雑誌『時の法令』に約2年間連載した「いちからわかる中央銀行と金融政策」をもとに、他の主要中央銀行の政策運営と比較しながら、足許のコロナ危機下での対応部分を加筆してまとめました。
目次
- 1 Fedの仕組みと金融危機に直面するまでの動き
- 2 大規模な資産買い入れに踏み切ったFed
- 3 Fedの正常化への取り組み
- 1 金融危機と量的緩和
- 2 量的緩和の財務コストをめぐる政府と中央銀行の対応
- 3 ブレグジットが物語る自国通貨安の怖さ
- 1 いかにして「物価の安定」を達成するか
- 2 欧州債務危機―財政破綻の瀬戸際での金融政策運営
- 3 デフレ危機との闘いーマイナス金利と資産買い入れ
- 1 日銀の金融政策を検証する
- 2 通貨の信認とは