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RIM 環太平洋ビジネス情報 2001年4月号Vol.1,No.1

投資王国、台湾の実態

2001年04月01日 小林重雄


要約

台湾は70年代以降、国際外交面では孤立状態にあり、存亡の危機に瀕してきたと言っても過言ではない。その一方で、経済面では「アジアの優等生」と称されるまでになった。この経済発展をもたらしたものは、政府に頼らずに独立独歩で輸出市場を開拓し、対外投資を行ってきた台湾企業の行動力である。

企業が輸出市場開拓、外資導入に注力するだけでなく、対外投資を積極的に行ってきたことが、海外からの資本、技術の導入を容易にし、国内産業の活性化につながり、ハイテク産品主体の輸出力が更に向上するという好循環を生んできた。

対外投資は80年代まで米国、アセアンが中心であったが、90年代に入ると中国、カリブ海近辺英領植民地に移った。また、対外投資主要業種は80年代まで製造業であったが、90年代以降(中国を除くと)広義のサービス業となった。但し、中国進出ではほとんどが製造業である。これは台湾産業のハイテク化、サービス経済化とも関連している。

対外投資は90年代に入って急増した。この要因は80年代に巨額の貿易黒字を生んで、外貨準備が急増したこと、87年の戒厳令撤廃と外為管理法改正、91年には憲法改正をして、中国との内戦状態終結を内外に宣言し、北京政府が政治実体であることを認知したことなどである。

主要国と国交のない台湾は、実務外交推進に主眼を置いているが、ほとんど政府に頼らずに海外事業を展開してきた台湾企業は今後も、結果的に実務外交の尖兵として動き、台湾を窮地から救う役割を果たしていくであろう。

台湾企業は、日本企業の対中国投資などに際して、強力なパートナーとなり得る。但し、国際基準、日本的常識などから見れば、特有の体質、問題点を有していることも事実であり、合弁、提携などでは留意が必要である。
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