リサーチ・レポート No.2025-007
《2025~26年度関西経済見通し》対外経済環境の悪化を受けて減速する関西経済~低空飛行からの脱却に向け、ポスト万博の地域戦略に期待~
先行きの関西経済は減速する見通し。
企業部門では、全国に比べトランプ関税の影響は限定的ながら、中国景気の減速を強く受ける展開を予想。中国景気の影響を受けやすい関西経済の構造が輸出や生産の重石に。ただし、設備投資については、引き続きデジタル化や省力化ニーズが下支えとなる見込み。
家計部門では、トランプ関税や中国景気の減速を受けた企業収益の悪化を背景に、賃金の伸びが鈍化。もっとも、人手不足などから名目賃金は高めの伸びを維持。物価高の緩和を受け、実質賃金は前年比プラス圏の動きが定着していくと見込まれ、個人消費は底堅く推移する見通し。
以上を踏まえると、関西の実質経済成長率は2025年度+0.3%、2026年度+0.6%と予想。内外需ともに下振れ懸念が強く、回復の動きを実感しにくい展開を予想。
低空飛行からの脱却の糸口となるのは、ポスト万博の地域戦略。加えて、地域の強みを生かしたものづくりの強化や、増大する観光需要を関西全体で受け止める取り組みも重要に。
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