一方、企業価値担保権は、従来の融資実務とは異なる点も多く、制度の定着に向けて、以下の取り組みが重要。 ① 制度の周知と活用イメージの共有 制度の概要や活用イメージ、必要な手続き等を分かりやすく伝え、企業価値担保権がどのような案件に適しているか、事業者と金融機関の理解を深めることが必要。 ② 金融機関の態勢整備と実務対応 事業性評価を担う人材の育成や部門間の連携を進めるとともに、与信審査、期中管理、信用格付、引当等の実務を整備、高度化することが重要。 ③ 事業性評価と企業価値評価を支える基盤の高度化 評価手法の精度を事後検証によって高めるほか、非上場株式市場の整備等を通じ、企業価値や実行時の回収可能性を評価するための情報を充実させる必要あり。 ④ 段階的な活用と成果・課題の検証 利用件数の拡大自体を目的とせず、制度に適した案件から段階的に取り組み、そこから得られた成果や課題を検証しながら、実務を継続的に改善することが重要。