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リサーチ・フォーカス No.2026-005

インドの中国との経済関係改善に向けた動きをどう見るか

2026年04月20日 熊谷章太郎


2024 年後半以降、インドが中国との経済関係の改善を進めている。この動きを理解し、インド経済の先行きを展望する際のポイントは以下である。

背景:インド政府が中国との経済関係の改善を進める背景としては、①第2次トランプ政権の自国第一主義への警戒心が強まるなか、対米交渉力を高める必要性が高まったこと、②厳しい対中貿易・投資規制がインド政府の思惑に反して自国の製造業の発展を制約しているという認識が強まったこと、を指摘できる。

インドの対中規制緩和の影響:インド政府の対中規制緩和策で各方面から特に高い注目を集めているのは、対内直接投資の規制緩和である。中国独資でのインド進出には引き続き様々な規制が課せられるが、今般の制度変更を受けて、地場企業との合弁やグローバル企業への出資を通じた中国企業の間接的なインド進出の機運が高まっている。今後、価格競争力の高い中国企業の参入拡大により、インド市場の販売競争が厳しさを増す可能性に留意が必要である。

経済関係改善の持続可能性:対米関係を巡る不確実性が続く状況下、インドは短期的に中国との経済関係の改善を進めるだろう。ただし、インドと中国の経済関係は拡大一辺倒に進むのではなく、①中国との国境問題の動向、②今般の対中規制緩和のインド経済への影響、③次期米国政権下の米印関係、などの影響を受けて幾度も「揺らぎ」を繰り返すと見ておく必要がある。


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