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リサーチ・フォーカス No.2026-001

欧米主要銀行の2025年決算 ~ 銀行決算は好調、不確実性への備えが急務 ~

2026年04月02日 谷口栄治


欧米主要銀行の2025年決算は、金利収入、非金利収入ともにトップライン収益は堅調に推移し、業績は好調を維持。2025年の事業環境の概況、ならびに今後想定される事象をやや詳しく見ると、以下の通り。
(ネット金利収入)
利下げペースの鈍化によって利鞘縮小が一服したほか、資金需要の拡大によって貸出残高も増加し、ネット金利収入は堅調。今期も増収が見込まれるが、米トランプ大統領の利下げ圧力が懸念材料。
(非金利収益・・・投資銀行ビジネス)
AI投資需要の拡大など、前向きな企業活動が活発化するなか、投資銀行業務関連収益が復調。
本年度も好調継続が期待される一方、トランプ政権の政策運営の不確実性が引き続き重石に。
(マーケット関連)
マーケッツ関連収益は、金融市場のボラティリティ増大やAI関連株の上昇を受けて、株式を中心に増加。
今後もボラティリティの激しい市場環境は継続。
(営業経費・クレジットコスト)
営業経費はトップライン収益の伸びの範囲内に抑制し、経費率は総じて改善。コストコントロールの観点で、AI活用に関する言及が増加。クレジットコストは、プライベート・クレジット関連のリスクが懸念材料。

欧米銀の決算から得られるわが国金融機関経営や金融システム安定に向けた示唆は以下の通り。
①「金利のある世界」の到来を受けて、わが国金融機関の業績も伸長し、PBR1倍を回復。欧米主要行へのキャッチアップに向け、事業ポートフォリオの多様化を通じた収益基盤の強化が急務。
②トランプ政権発足後の多方面にわたる不確実性の増大は、実体経済や金融市場・金融システムへ波及する恐れあり。引き続き「トランプ発」リスクへの備えが重要に。
③生成AIの活用が金融機関の競争力に直結するなか、本邦金融機関もビジネスモデル改革でデジタル投資余力を捻出し、攻守両面からの戦略的なAI導入・活用を進める必要あり。


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