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リサーチ・フォーカス No.2025-059

利用拡大に向けて拡充が進むNISA ― 未成年者の利用解禁へ、今後も制度改善の検討継続を ―

2026年01月21日 下田裕介


2024年に抜本的に拡充された少額投資非課税制度(NISA)は、政府目標の一つである累計買付額の倍増を前倒しで達成するなど、家計の「貯蓄から投資」の流れを後押し。一方、口座数の増勢鈍化やニーズ多様化への対応、利便性向上など課題も。

こうしたなか、政府・与党は、2025年12月に「令和8年度税制改正大綱」を閣議決定。大綱で示されたNISAの拡充・改善策の概要とポイントは以下の通り。

① つみたて投資枠の対象年齢の引き下げ
18歳未満のつみたて投資枠利用を解禁。年間投資枠を60万円、非課税保有限度額を600万円とし、12歳以降は教育費などを理由に、子の同意があればNISA口座から非課税での払い出しが可能。18歳以降は現行のつみたて投資枠に自動的に移行。

② 対象商品の拡充
債券を中心とした投資信託をつみたて投資枠の対象に追加。また、国内の株式指数についても、これまでの指定インデックス(TOPIX、日経225など)に、読売株価指数、JPXプライム150指数を新たに追加。

③ 所在地確認の廃止
口座開設から10年後、それ以降は5年ごとに必要とされる、口座開設者の氏名や住所などを確認する手続きを廃止し、顧客や金融機関の負担を軽減。

一方、当初、要望や提案のあった高齢者に限り毎月分配型投資信託を対象商品に追加する「プラチナNISA」や、保有資産売却で空きが生じる非課税保有限度額の当年中復活は見送り。もっとも、高齢者の資産活用や保有資産の入れ替えはニーズが高く、今後の議論に期待。

今回の税制改正大綱により、NISAの利便性は一定程度改善。一方、NISAをさらに普及・定着させるためには、①制度はシンプルにする、②全世代の資産形成をサポートする、③多様なニーズへの対応力を強化する、④利用者や金融機関の負担を軽減する、を原則として課題を整理し、今後も制度の見直しを検討し続けていく必要。


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