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リサーチ・フォーカス No.2025-055

わが国における暗号資産政策の見直し

2026年01月15日 谷口栄治


わが国では、2016年の資金決済法改正以降、暗号資産に係る規制が整備されてきた一方、暗号資産が投資対象となるなか、規制や税制の見直しが求められる状況に。こうしたなか、2025年12月、金融審議会「暗号資産制度に関するワーキング・グループ(WG)」で報告書が取りまとめられたほか、同月に閣議決定された令和8年度(2026年度)税制改正大綱にて、暗号資産取引に係る税制見直しを表明。これら法改正は、2026年の国会にて審議される予定。

報告書では、規制見直しは、暗号資産投資にお墨付きを与えるものではなく、投資家が安心して取引できる環境整備が目的としたうえで、主に以下4項目を提言。
【根拠法令の見直し】
根拠法を資金決済法から金融商品取引法(金商法)へ移行。暗号資産を有価証券と異なる金融商品として位置づけ。
【情報提供規制】
暗号資産発行者や交換業者に対し、利用者(投資家)への適切な情報提供を義務付け。虚偽記載や不提供には、罰則・民事責任・課徴金の規定を整備。
【業規制】
交換業者に第一種金融商品取引業に相当する規制を適用し、業務管理体制や利用者資産保護(セキュリティ対策、不正流出に備えた責任準備金の積み立て)等を規定。リスク管理を前提に、銀行、保険会社本体での暗号資産の保有等を許容。
【不公正取引規制】
インサイダー取引規制を創設するほか、エンフォースメント(課徴金制度、監視委員会権限強化など)を拡充。

税制については、従来の総合課税(雑所得、最大税率55%)から、分離課税(20%)を適用。損失についても、最長3年間繰越控除可能に。

わが国の暗号資産市場が大きな転換点を迎えるなか、以下の対応が必要。
投資家:金融教育や情報提供を通じて、リスクを踏まえた投資行動を徹底。
事業者:投資家保護の観点から、適切な情報提供、リスク管理、ガバナンス態勢を構築するとともに、ブロックチェーンを活用したイノベーションを推進。
当局:米国の政策動向に注視しつつ、健全な暗号資産市場形成を重視した政策運営。


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