リサーチ・アイ No.2026-069 法人実質的支配者透明化法案の概要と今後の課題 ~ 公簿整備を金融機関のマネロン対策高度化につなげることが重要に ~ 2026年11月06日 谷口栄治政府は2026年10月、法人等に実質的支配者(BO:Beneficial Ownership)に係る情報の把握・届出を義務付ける「法人等の実質的支配者に係る情報の把握等に関する法律案(法人実質的支配者透明化法案)」を国会に提出。同法案では、上場企業等を除くすべての内国法人や一部の外国法人を対象に、BO情報(氏名、住所、生年月日、国籍等)の把握と、設立時・変更時の法務局への届け出を義務付け。法務局が保有するBO情報については、行政機関に加え、法人の同意を得た金融機関等も閲覧可能に。同法案制定の背景には、マネーロンダリングや不当な土地取得等に厳格な対応が求められていることが存在。とりわけ、マネロンに関しては、2028年のFATF(金融活動作業部会、Financial Action Task Force)第5次対日相互審査を見据えた対応との位置づけ。金融機関は公簿を活用して法人顧客のBO情報を確認することで、顧客管理の効率化が期待される。また、公簿の正確性や最新性を維持するためには、金融機関が継続的なBOの実態把握に努めるとともに、不一致情報を法務局に通報する必要あり。これらの取り組みを通じて、公簿の信頼性を高め、わが国全体のマネロン対策の高度化につなげていくことが重要。(全文は上部の「PDFダウンロード」ボタンからご覧いただけます)