リサーチ・アイ No.2026-061
韓国における個別株レバレッジ型ETFのブームとリスク ― 本年5月の上場解禁により個人投資家の取引が急増するも、AI関連株の失速もあり7月に急落 ―
2026年10月09日 桂田健吾
韓国の個人投資家の間で個別株レバレッジ型ETF(上場投資信託)、(以下、個別株レバ型ETF)への投資が増加。株価が急騰する韓国の半導体メモリ企業(サムスン電子、SKハイニックス)を対象とした商品に資金が集中。
個別株レバ型ETFは、対象企業の株価の日次騰落率の一定倍率(2倍、3倍など)に連動することを目指す商品。値動きが大きい銘柄が対象となりやすく、株価下落時には損失が急拡大することが大きなリスク。
韓国では、個別株レバ型ETFの上場は認められていなかったものの、海外市場(米国、香港等)で韓国株を対象とする商品への関心が高まったことを受け、本年5月に上場を解禁。しかし、同商品への急速な資金流入が、半導体メモリ企業の株価急騰に拍車をかけたことを受け、韓国金融当局は7月以降、投資家保護及び過度な投機取引の抑制の観点から、新規上場の一時停止や投資家教育の強化等の措置を導入。その後、世界的なAI関連株の失速も相まって、韓国の個別株レバ型ETFの価格も急落。
わが国では、市場の安定性を確保する観点から、日本株を対象とする個別株レバ型ETFの国内取引所への上場は認められていないほか、金融庁は本年8月、海外で組成された日本株を対象とする個別株レバ型ETFについて、国内での販売は公益上適当ではないとの見解を提示。わが国では、「貯蓄から投資へ」の実現に向けて、短期間でハイリターンを目指す投機ではなく、長期分散積立型の投資を推進していくことが重要。
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