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リサーチ・アイ No.2026-055

なぜ米国のガソリン・ディーゼル価格が高騰しているのか ― 原油高だけでなく、製油業者のマージン確保や税制改正も背景 ―

2026年09月25日 栂野裕貴


米国では、燃料油の価格が高騰。足元のレギュラーガソリン小売価格は全米平均で4.5 ドル ガロンと、消費者の心理的節目とされる4ドルを超える水準。トラックや農業機械の燃料となるディーゼルの価格は6.5 ドル ガロンと、統計開始以来の最高値に上昇。

こうした石油製品の価格が高騰する一因は、原料となる原油の価格上昇。ただし、原油価格以外にも、製品価格に影響を及ぼす要因は複数存在。今次局面では、次の2点が、過去の原油高局面よりも製品価格を高める方向に作用。

第1に、製油業者による強気のマージン設定。世界的な石油製品の需給ひっ迫が主因。ホルムズ海峡の封鎖を受けて、中東からの製品輸出が減少したほか、主に中東産原油を精製していたアジアからの輸出も減少。ウクライナによる石油関連インフラへの攻撃を背景に、ロシアからの製品輸出も下振れ。

第2に、州政府による増税。連邦政府は、1993 年にクリントン政権が行った増税以降、燃料税を据え置いている一方、多くの州政府は、環境対策などの観点から増税を実施。直近の原油高局面(2022 年)に比べて、州政府による増税分が小売価格を押し上げる構図に。

燃料価格の高騰は、11 月に実施される米中間選挙において、現在の与党である共和党の逆風となる可能性。ガソリン高が無党派層の不満を強めるほか、ディーゼル高がトラック運転手や農家などの共和党の伝統的な支持基盤の反発を招く可能性も。


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