リサーチ・アイ No.2026-044
地方の訪日客数に回復の動き ― 直行便の増加と韓国・台湾訪日客による需要が後押し ―
2026年08月26日 久野晨人
中国政府による日本への渡航自粛制限を受け、足元では中国人訪日客が大幅に減少しているものの、外国人延べ宿泊者数は底堅く推移。コロナ禍以降、回復が遅れていた地方の訪日客数は増勢を維持しているほか、全体に占める割合も上昇し、都市と地方の格差は縮小傾向。地方の訪日客数が増加している要因は以下の2点が指摘可能。
第1に、地方直行便の回復。2026年夏の国際定期便の直行便数では、地方でもコロナ前の2018年夏を上回る水準まで回復。訪日旅行者の地方誘客を促進する取り組みとして大手航空会社が地方への直行便を増やしており、航空アクセスの改善が地方の訪日客増加に寄与。
第2に、韓国や台湾の訪日客による地方需要の下支え。地方の外国人延べ宿泊者数は中国人が継続的に減少するなか、韓国・台湾人が持続的に増加。韓国と台湾の訪日客はリピーター率が高く、地方宿泊率も高い傾向。
地方では、今後訪日客一人当たりの消費額を持続的に高めていくことが課題。韓国、台湾などの近隣諸国は遠方の欧米と比べ、旅行支出は低位にとどまり、消費拡大の余地あり。訪日リピーターは体験型消費に意欲的であるため、体験型消費の高付加価値化や広域周遊の促進を通じて一人当たり消費額を引き上げる取り組みが重要に。
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