リサーチ・アイ No.2026-006
住宅価格と金利の上昇で変化する住宅ローン市場 ― 返済長期化で負担抑制図るローン利用者が増加、金融機関はリスク認識や審査面に変化 ―
2026年04月13日 下田裕介
わが国では、住宅価格が労働者の給与以上に上昇し、足元では金利上昇が鮮明となるなど、住宅の取得環境は厳しさを増す状況。もっとも、住宅ローン市場をみると、新規貸出額は堅調に推移しており、金利タイプも変動金利型が大半を占める構図は現状変わらず。
ただし、子細にみると様々な変化あり。まず、住宅取得者は住宅価格の高騰を受けて、共働きによる世帯収入の増加やペアローンで対応しているほか、住宅ローンの返済期間を長期化し、返済負担を軽減。実際に、当初借入時における最長返済期間を「50年」とする割合が増加。
次に、金融機関の動向をみると、住宅ローンの新規取り組みについて、7割が「積極的」と回答するなど、前向きなスタンスを維持。もっとも、住宅ローン業務における懸念事項として、「利ざや縮小」との回答が減少する一方、「延滞増加」に加えて「調達コスト上昇」など金利上昇への警戒感が増大。また、ローン審査においては、返済負担率や借入比率を重視する傾向にあり、今後、住宅ローンの利用に対して金融機関による審査が厳格化する可能性も。
今後も「金利ある世界」への移行が進み、さらなる利上げが見込まれるなか、住宅ローンをめぐる金融機関の取組姿勢やリスク管理、それを受けた住宅市場への影響などに注視する必要あり。
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