リサーチ・アイ No.2025-156
中東危機の長期化が欧州に落とす影 ― 原油・ガス価格の高止まりでインフレ率2%押し上げ、消費▲1%押し下げ ―
2026年03月23日 中井勇良
米国・イスラエルによるイラン攻撃に伴い、中東情勢が緊迫。イランは抗戦姿勢を強め、海運の要衝であるホルムズ海峡が事実上封鎖される事態に。
欧州では中東へのエネルギー依存度が低いものの、資源価格が高騰。欧州主要エネルギー指標である北海ブレント価格は足元で100ドル/バレル台、オランダTTF価格は50ドル/MWh台にそれぞれ上昇。
こうした事態が長期化した場合、欧州経済はエネルギーの価格と数量の両面から下押し圧力に直面する恐れ。価格面では、インフレ圧力を通じて個人消費が下押しされる見込み。試算によれば、原油価格・天然ガスが恒常的に高止まりした場合、ユーロ圏の1年後のインフレ率を2%ポイント程度押し上げ、実質個人消費を▲1%ポイント下押し。
数量面では、エネルギー不足が経済活動を制約する可能性。脱炭素化への取り組みを背景に、EUの原油在庫は減少。天然ガス在庫も冬期の寒波を受けた想定以上の在庫取り崩しなどを背景に減少基調。
(全文は上部の「PDFダウンロード」ボタンからご覧いただけます)

