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リサーチ・アイ No.2025-127

ベネズエラでも「掘りまくれ」ない米石油企業 ― 巨額の投資費用、高い不確実性、世界的な需要不足が生産を抑制 ―

2026年01月09日 栂野裕貴


1月3日、米国はベネズエラを攻撃し、マドゥロ大統領夫妻を拘束。軍事行動の背景には、世界最大の埋蔵量を誇るベネズエラの石油権益。トランプ米大統領は、攻撃後の会見で、米石油企業にベネズエラの石油インフラを修復させ、米国に利益をもたらすと発言。

もっとも、米企業が進出してもベネズエラの原油増産ペースは緩やかにとどまる見通し。以下の3点が米企業の生産活動を制約する公算大。第1に、巨額の投資費用。これまでの開発投資の停滞などを背景に、ベネズエラの原油生産量は直近ピーク時に比べて半減。本格的な増産には年間100億ドル規模の追加投資を行う必要がある一方、米大手石油企業の収益は悪化が続いており、投資余力は縮小。

第2に、政治・経済情勢を巡る不確実性。マドゥロ氏の後任であるロドリゲス暫定大統領のもとでベネズエラの政情が安定するかは不透明。石油インフラの再建には10年以上の期間を要するなか、2年後に実施される米国の大統領選挙で政権が交代すれば、将来的に政策支援が停止される可能性も。加えて、ベネズエラではハイパーインフレが進行しており、経済情勢の先行きも見通せず。

第3に、世界的な石油需要の不足。中国経済の不振や各国の原油増産などを背景に、世界の石油需給バランスはコロナ禍以来の大幅な需要不足となる見通し。米石油企業が急ピッチな増産を行えば、さらなる油価下落を招き、自社の収益環境を一段と悪化させるリスク。


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