リサーチ・アイ No.2025-097 堅調な中東向け輸出がわが国の外需を下支え ― 女性の社会進出などを背景としたモータリゼーションの進行で自動車輸出が拡大 ― 2025年10月14日 古宮大夢米国や中国向けを筆頭にわが国の輸出が弱い動きを見せるなか、中東向け輸出は堅調に推移。主因は自動車輸出の拡大。わが国の中東向け輸出の50%以上が自動車。砂漠地帯が多い中東では、過酷な走行環境に耐える品質の高さから日本車の需要は大きく、中東での日本車の販売シェアは50%前後で推移。中東ではモータリゼーションが進行していることも、日本の輸出を押し上げ。とりわけ近年は、サウジアラビアにおいて女性の社会進出が進行。女性の労働参加率は、足元にかけて35%近くに達しており、この10年間で大きく上昇。2018年には女性の自動車免許の取得が認められたこともモータリゼーションの加速に。中東諸国の自動車保有率は先進国に比べて低位であり、モータリゼーションは今後も進む余地大。中東の人口増加なども踏まえると、わが国の中東向け自動車輸出は今後5年間で15%ほど増加する可能性。米国が自国第一主義政策をとるなど、外需の不透明感が強いだけに、安定した輸出先の確保は重要な取り組みに。(全文は上部の「PDFダウンロード」ボタンからご覧いただけます)