Business & Economic Review 2007年11月号
【CHINA TREND】
中国経済が直面する二つのリスク
2007年10月25日 理事兼日綜（上海）投資諮詢有限公司董事長 呉軍華
世界経済が大きな変動期に入ろうとしている。信用度の低い個人向け住宅融資（サブプライムローン）問題に端を発してアメリカ経済の先行きに対する懸念が高まっているなか、中国経済にも変調の兆しが現れている。過去数年来の世界経済の好調な拡大がアメリカと中国に大きく支えられてきただけに、両国経済の成り行き次第で、日本を含む世界経済に大きな波乱が生じかねない。
2003年以降、二桁成長を続けてきた中国経済に一体、どのような変調が生じているのか。そして、こうした変調は今後、中国経済、ひいては世界経済にどのような影響を及ぼすことになるのか。本稿では、この２点を中心に考えてみたい。
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