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長梅雨が明けると一転して日本列島は凄まじい暑さに見舞われました。

2007年08月28日 井熊均


「創発戦略センター」所長の井熊均です。 (2007/08/28)
長梅雨が明けると一転して日本列島は凄まじい暑さに見舞われました。北関東で記録された40.9度という気温は70数年ぶりの暑さということです。週末は毎週10km近く走っているのですが、先週は走っている途中で発汗が弱まり、手足に軽い痺れを感じて熱中症になるかと思いました。トレーニングを始めて30年くらいになるので暑さ対策はやっているつもりですが、こうした状況になった記憶はありません。今年の暑さは余程なのでしょう。

近年気温の上昇が急激と言われていますが、我々は毎年徐々に上がっていく気温に敏感になれません。しかし、振り返ってみるとやはり気候はかなり変わっているように思います。小学生時代は東京で過ごしましたが、当時の東京では冬になると毎日のように氷が張っていました。金沢で育った友人の話では、子供の頃と比べると冬の積雪は激減したといいます。テレビの報道によると高知では海水温が上昇して従来海草が生えていたところに珊瑚が群生しているといいます。暑さが70年ぶりといっても70年前に起こったことが繰り返しているだけ、と考えるのは危険なことだと思います。気がついてみたら、夏の一番暑い日は40度を超えるのが普通、というようでは取り返しがつかなくなるかもしれません。

適応性がゆえに人間は毎年の微妙な気候の変化に鈍感になる傾向があります。一方で、地球環境には、ひとたび気温が上昇し始めたら低下することは殆ど期待できない、という不可逆性が温暖化問題の怖いところです。今求められているのは自然の警告に敏感であることなのだと思います。
[ Ikuma's Photo ]
[写真上] 前回 の滝の上流にある清流です。
周囲の炎天下とは別世界の冷たい風が流れていました。
本来、地球にはこうした自然の冷却装置が至る所にあったはずです。

  ※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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